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ページ49

『ブベッ』

「!?ちゃんと前を見て走るのだよ!!」

『あはぁ、ごめんごめん……って、紫原クンじゃん…その格好可愛いね!写真撮っていい?』

「いいよ〜、大ちんのところは何してるの?その格好」

『私のところは性別逆転のメイド執事喫茶、まぁ喫茶って言ってもパンケーキしか売ってないけど』


パンケーキ?と目を輝かせた紫原、そういえば私宣伝ついでに食券売りつけれたら売りつけるように言われてたんだった。個人写真頼まれた人何人かには売りつけたんだけど、まだ数枚残ってたはず。

しかし、真クンが本来の目的を思い出し、黒子の場所を聞いていたが、紫原の後ろに思いっきり居た。紫原に言われ黒子の存在に気がついた真クンは、彼を捕まえようと紫原の周りをぐるぐると周り出してしまう。

これは中々終わらないなと写真を撮っていると、桃井さんが、「ムッ君!ちょっとだけミドリンの邪魔をして!クレープ奢るから!」と言い、紫原クンが真クンの邪魔をする。

バスケの試合中のような気迫を出す紫原に思わず笑いが出る、バスケ部って案外扱いやすい人間の集まりなんだなと笑いが込み上げてくる。


すると、黒子が走り出し真クンが追いかけ、紫原クンがそれを妨害しさつきちゃんと私が後ろから追いかけて居る状態になる。


「はぁ、はぁ……Aちゃん、体力あるね……」

『まぁ、運動は嫌いじゃないし』


いろんな所行くから自然と体力は着いたんだよねぇ。

目的地に、涼太が居るのが見え思わず止まってしまう。桃井さんが私と前を交互に見るように視線を動かしていたが、察したのかそのまま走り出す。

私はそそそっとクイズ研の所に座っている女子生徒の横に行き、撮影係ですと挨拶をする。とりあえず集合している写真を撮り、先程逃げている間の写真を確認する。


「A!戻るのだよ」

『へぁ?』


真クンに声をかけられ変な声が出る、というか、このメンバーの前で名前を呼ばれるのは初めて(桃井、黒子を除く)じゃないか?


『あ、嫌、ごめん私クイズ研の優勝者写真撮る約束してたんだわ』


ね、とクイズ研の人に視線を向けるとハイと言ってくれた。多分真クンは、私が持ち場(先程の場所)に戻るのだろうと声を掛けてくれたんだろう。

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設定タグ:黒バス , 黄瀬涼太 , 緑間真太郎   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:杜若 | 作成日時:2020年8月20日 20時

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