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涼太とクラスが同じになったメイから話を聞く限り、メイのクラスは料理を出すつもりだったが、クジに外れた為、縁日をするとの事。あ、私のクラスはクジの引きは良かったみたいで当たりでしたね。
涼太はほとんど引っ張りだこらしいので、私に関わることは無いと言っていた。……うん、言ってたんだよ。
｢Aっちー！学園祭一緒にまわろっス！｣
『無理、私は部活で忙しいの』
｢でも部活って写真撮影でしょ？一緒にまわりながら撮れるっスよ｣
『はぁぁ……アンタがいたら目立つのよ。女も寄ってきそうだし、却下よ却下』
えー？とわざと視線を低くし懇願するような瞳でこちらを見てくる。顔を掴みその顔をやめるように伝える。
『彼女とまわれ彼女と……』
｢え、なんで知ってるんスか｣
『……そんなのどこででも聞くわよ』
｢でも、Aっちとまわった方が楽しいし｣
何それ、信じられない。
私は彼の肩を両手で押した。
押された彼は、少し驚いた表情を私に向ける。
『……その発言、少し軽蔑するわ。貴方モテるからそういう事言えるんだろうけど、女の子からすれば傷付くわよ』
｢！！……ても、本当は俺、Aっちが｣
『距離置いたり、彼女作ったりして、私の言ったことやっと理解したのかと思ったら、それは酷いよ。』
｢……だって俺、Aっちが一番好きなんスもん……｣
『私よりいい人なんか居るし、アンタは知らなすぎるだけ。……もっと周りを見なさい』
今にも泣きそうという表情をされ、なだめかけるがここは気持ちを押さえないと、いつまでも変わらない。
『それに、黄瀬クンの気持ちには答えられない、私にも好きな人くらい居るんだから』
｢え、嘘、なんで｣
『……なんでって言われても……』
｢……俺、｣
『一度頭を冷やして……私は、あなたの気持ちには答えられないから』
だって私達は、幼馴染なんだから。
それ以上でもそれ以下でもない。
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作者名：杜若 | 作成日時：2020年8月20日 20時
