【記録】クズJK鍵ちゃん

何の為に？ ページ28

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「…後日の調査は全部悟が引き継いだ。

君たちは暫く休んだ方が良い」




あれから2日。

眠る灰原の前で立ち続ける
私と七海に夏油さんはそう声をかけてくれた。




でも、私も七海も思う事は同じだった。
2人とも、不甲斐なさで潰れそうだった。





「…もう、あの人1人で良くないですか？」




もし、あの人なら

きっと私みたいなヘマはこかずに
七海も灰原も助けちゃって



今頃、心配させんなよって笑いながら
3人でピザ食べてたんだと思う。



…本当に、どうしようもないな。カッコ悪い。



何が特級？守る為に強くなった？
ふざけんなよ。


何1つ守れちゃいない。
むしろ、灰原に救われただけ。




『私たち…
何の為に、こんな事してんでしょうね』



笑えてくるわ。
何か返答が来る前に私はその場を立ち去った。




もう、どうでも良くなってた。

だけど１つ、納得できない事があったから
それだけは確認したいと思った。




『なぁアンタ。
通達書の内容ちゃんと確認したのか？』



仕事ができる、有能な補助監督だった。

だから『確認した』と言ってくれれば
全部自分で腹括って背負う事が出来たのに。



「…七海くんの術式が評価されていて……

昇級推薦前にどれだけ通用するのか調べる為に
危険度の高い任務を与えるよう指示されました


…それでもきっと学長や夜蛾さんに見つかれば
却下されると思ったので…


本当に…本当に、申し訳ございませんでした。

私は…自分の保身の為に彼らを利用した…
補助監督失格です……」



私に土下座した所で…灰原は帰って来ない。


今すぐ蹴り飛ばしたい気分だけど



何よりもまず


『指示出した奴、誰。上の奴らやろ』

「！！それは……」

『言えや』

「もし上層部の人間と問題を起こせば
貴方が処分されてしまいます！！」

『…そんなに他人の事を心配出来るのに
何でアイツらには出来へんかったん？』




もっと先に殺したい奴らがいる。
何も灰原のためにやるわけじゃない。


正しい事をするつもりなど全く無い。

私はただただ
自分が納得するために、やるだけ。

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