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1. 聞こえる ページ3






廊下に響く、自分1人だけの足音。


その音も、もう聞き慣れてしまった




広いダイニングルームにも、もちろん私だけ。


誰かと食事をとるなんてことは殆ど無い。

たとえ誰かを城に招いたとしても
私の存在は明かされない。


____20歳に王妃を世間に公開するまでは
その顔を明かしてはいけない



それがこの国のルール、らしい。




だから私は、1人で外には出られない

出るためには誰かを同行させる必要がある。




そんな手を煩わせてしまうことが
許されるのかといえば、そんなはずもない。



なぜなら私は…たとえ王妃になったとしても
彼らの敵(レガト人)であることに変わりはない



彼らもきっとそう思っている。
もちろんベルガラール国王も含めて。




彼らが求めるのは、『ベルガラールの王女』に
見合う『器』だけだ。


だから彼らは私に語学をはじめ、
余分なほどの知識と教養を身につけさせた。




こうして何年間も外の世界と遮断されてきた。




窓から人々が賑わう町から閑静な住宅街まで
一望できる。


その景色に憧れを抱きながらも、その場所を
1人で歩くことすらできない私は

いつしか外を見なくなってしまった。



それから6年ほど経ち、


1ヶ月後に私は20歳になる。



ほんの少しだけだが、私は自由になるだろう。
外に出られるようになるのかもしれない。



久しぶりに外を覗いてみる。
相変わらず美しい街だ。




だけど同時に体の震えが止まらなくなった。


一瞬、とある考えがよぎったのだ。





この美しい街の為に

どれほどの人間が屍となったのか







思わずその場に座り込む。





私には聞こえる。


『この裏切り者め』




それは…
屍となった人々や、今も苦しむ人々の叫びだ。




あの頃の仲間たちは…どうしているだろうか。

私には知る術も無いけれど、これだけは言える



「貴方達を忘れたことだけは…1度も無いわ」



毎日私は祈ることしか出来ない。





たとえ裏切り者だと言われても構わない


だからどうか、

全員生きていますように_____。

2. 黒い噂→←prologue 『過去の私』



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Mona(プロフ) - アヤさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます( ; ; )これからものろのろ更新ですが気長に待って頂けると嬉しいです!これからもよろしくお願いします(^^) (2019年12月8日 0時) (レス) id: bb0d022ee1 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 早く!続きが読みたくて、うずうずしています。かっちゃんとステラの葛藤が待ち遠しいです。いつまでも次の話待ってます(*´ ˘ `*) (2019年12月7日 10時) (レス) id: ffe771d046 (このIDを非表示/違反報告)
Mona(プロフ) - あすまさん» ありがとうございます!これからも亀更新ですが頑張りますね( ; ; )よろしければ他の作品も覗いてやってください(^^) (2019年11月27日 22時) (レス) id: bb0d022ee1 (このIDを非表示/違反報告)
あすま(プロフ) - 最後までいっきに読んでしまいました!とっても面白いです!更新楽しみにしています!応援しています頑張ってください! (2019年11月25日 1時) (レス) id: 0aabcfb8f7 (このIDを非表示/違反報告)
Mona(プロフ) - siroさん» ありがとうございます!これから面白くしていくつもりですので最後まで見届けて頂ければ嬉しいです(^^) (2019年10月18日 22時) (レス) id: bb0d022ee1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mona | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=academia1st  
作成日時:2019年9月27日 20時

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