【呪術廻戦】ブラッドスマイル

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伏黒side



廊下で釘崎とぶつかった。

「…悪い」

釘「…気をつけなさいよ」



目元は見えなかったが、泣いていた。
さっきまで教室にいたんだろう。


その前を通ってみると、

アイツが黒板に落書きしてた。



「…何してんだ、お前」

『んー？お絵かき〜』

チョークで器用に色んな花を描いている。

変な奴。酷くマイペースで口を開けば
意味の分からないことばかり言ってくる。



「…釘崎と何かあったのか」


『あ〜泣かせちゃったかなぁ
そんなつもりなかったんだけどね〜。

…野薔薇ねぇ、きっと強くなるよ』




「は？」


『死んだ仲間を思って戦える人は

もう逃げないもんね、絶対に。


伏黒もきっと強くなれるよねぇ
虎杖置いて逃げたもんね。

でもあれは勿体無いねぇ、勝てたのに』




何となく、さっきの会話が想像できる。

何でコイツは嫌な言い方しか出来ねぇんだ。

俺は中学からコイツを知ってるから
悪気が無いのは分かるが、釘崎なら怒るだろう





『…私はダメだなぁ。

なんのために命賭けて戦ってんのか
分かんなくなってくるよ。

雑魚の1級2個祓うより
虎杖ちゃーんと助けたかったなぁって
そんな取り返しのつかない事ばっかり考えてる


伏黒も野薔薇も先輩たちと訓練始めてんのにね

私はなぁーんも進んでない
虎杖早く帰ってこないかなーって待ってる


虎杖があんたを守る為に決めたんだって
頭では分かってんだけどね〜』



笑いながら、泣いていた。


『…飽きた。虎杖の漫画読みに行こっと』





…コイツは、中学の時に妹が呪い殺された。

そこからまるで人が変わってしまった。
よく笑うようになった。悪い意味で。


だけど中身は変わってない。

強がりだ。こんな事言っときながら
誰よりも仲間意識が強い。



誰よりもアイツの死を悲しんでる。




「…俺も、付き合う」

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