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説教ってなに ページ14

久しぶりの感覚、ようやく夢から覚めたような気分だ。いくら嫌だ嫌だと思ってようが、慣れてしまえば自ら欲してしまうのか。

愚かな自分を鼻で笑い、言われた通り談話室に戻った。



「おまっ、とんでもねぇヤツだな!?なんだ今の!?」

『ひゃはは、僕の十八番ですよォ。ビックリしたでしょ?』

「マジで死んだかとおもったわ」



軽く頭を叩かれる。よく見れば同室のセンパイだ。多分ここ数日で格段に驚きへの耐性がついただろう。



「治癒魔法か?」

『へァ?』

「傷は治癒魔法で治したのかっつってんだよ」

『あァ、はい。自分にしか使えないんですけどね』



興が冷めたのか、寮長は自室へと去った。

ついさっきまで観戦してたセンパイ方や同級生と思しきひとたちにワシャワシャと撫でられ、「でも二度と脅かすなよ」と釘を刺された。



どうやら認めるどころか多少気に入られたようで、去り際に軽く手を振ってくれるひともちらほら。

若干怯える目で見られたが、話を聞けば「笑顔だと余計怖いわ」とのこと。夢に出るといいね。






かくして、僕は寮生の仲間入りを果たしたのだった。





一部寮生の間で【両手の人差し指を頬にあてる仕草】がタブー化したとは知る由もない。

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作者名:くろかは | 作成日時:2020年3月24日 15時

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