学校ってなに ページ3
「おい起きろー…ってうぉッ!?お前なんで床で寝てんだよ!?寝相悪すぎねぇか!?」
『んェ…?あ、おはようございまァす』
「あぁおはよう…じゃなくて!初日から遅刻なんてシャレになんねーぞ?はやく準備しろ!」
目を開ければ見慣れない床。顔を上げれば自分とは違って背の高いひと。いいなァ強そうで。
どの寮とやらも共通らしいが、トップの2人以外はみな2人部屋で、いま目の前にいるのはそのルームメイトってやつ。
ここでは自分より年上のひとのことを「センパイ」と呼ぶらしい。
僕がいたとこじゃ自分より芸歴が長いひとをそう呼んでたから、僕もヘビ顔のババアから「センパイ」って呼ばれてた。
とりあえず起き上がったもののどうしていいかわからず突っ立ってると、センパイは存外面倒見がいいのか「制服を着ろ」とか「お前のは昨日そこに掛けただろう」とか色々教えてくれた。
『…あれ』
「まだなんかあるか?」
『あァいや…いつも付けてたものがなかっただけ。気にしねェでくださいな』
いつから無かったんだろう。物心ついてからずっと手首につけてたものがなくて違和感しかないけど、別に愛着はないからいいや。
「昨日寮長から軽く話があったが、大体のものは教室で配られるからな。持ち運び用にカバンはひとつ持ってっとけ」
『はァい』
そんな話してたっけか。というか、教室だ何だと言われても僕何もわかんないんだけど?
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作者名:くろかは | 作成日時:2020年3月24日 15時