近くて遠い《2》 (ページ26)

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『あっはは！相変わらずだね？笑』

重岡「やろ～？そんで小瀧なんて言うたと思う？」

『なんて言うたん？』

なんて、話してるとまた病室のドアが開く。

『あ、今しげちゃんから聞いたで～？小瀧の

………あっ』

てっきり望だと思って視線を移すと隼人くんが心配そうな表情で立っていた。

『隼人くん…』

西島「さっき、会社行ったらなんかすごい混乱してて

話聞いたらAちゃんが倒れたって…」

『わざわざ来てくれたの？ありがと』

西島「はぁーっ。良かった思ったより元気そうで」

『ごめん、心配かけたよね』

そう言うと、外からすごい形相した望が入って来て、突然隼人くんに掴みかかった。

小瀧「良かったちゃうやろ！

お前こいつの側におって何でこないなるまで気づかんかってん！？」

『ちょっ、望！』

咲良「何してんの！望くんやめなよ！」

西島「いやっ、ちょっと……！

何？何のこと！？」

きょとんとする隼人くん。

そりゃそうだ。嫌がらせを受けてるなんて知らないだろうし。

その様子だと私が倒れたってことだけ聞いて急いでやって来たのだろう。

小瀧「はぁ？お前、何も知らんの？」

重岡「えっ、なになに！？

何？この状況。」

『……』

望には咲良ちゃんが話してくれたのかな。

小瀧「何も知らへんのなら何も知らんなりにこいつの事支えたれや。」

隼人「何で君がそんな事を？

……てか、君どっかで見たことあるけど、どうしてここに？」

『あー…あの、隼人くん。

こちらが幼馴染の小瀧望です。

両親の代わりに2人が駆けつけてくれたんです。』

西島「っ！君が望くん……。

……この様な事になってしまったのは上司として、私にも責任があります。

大変申し訳ありませんでした。」

頭を下げると、ゆっくりと掴んでいた手を離した。

咲良「Aからゆっくり話聞いてあげてください」

重岡「えーっと…あー。

ほんなら、俺らはそろそろ帰るか？

リハ抜け出して来てもうてるしなぁ」

小瀧「……」

咲良「あ、私もカバンとか会社に置いて来ちゃったからそろそろ…」

重岡「ほな、また来るわ。

ゆっくり休みや？」

『うん、ありがとね？しげちゃんも咲良ちゃんも。

小瀧もありがと。』

重岡「小瀧～行くで」

小瀧「おん。」

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