近くて遠い《2》 (ページ21)

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───次の日

朝起きると熱っぽくて体がだるい。

昨日、問題も解決して気が緩んだのかな。

けど、昨日の今日で休むわけには行かないし

『んーっ！今日も頑張ろ』

そんな自分の頬を叩いて気合を入れ直し、家を出た。

小瀧「おはようさん。偉いご機嫌やな。」

外へ出ると丁度、望が出てきた。

『あ、おはよ。今から仕事？』

小瀧「おん、今日は朝から撮影や。」

『そっかー、大変だね？』

小瀧「なんかええ事あったんか？」

『んー？まぁね。

問題を解決したというか何というか』

小瀧「あ！昨日しげが心配しとったで」

『え？なんでしげちゃんが？』

小瀧「急に犯人探しとかしりとりしようとか

訳分からん事言うた思うたら既読無視されて

何かあったんちゃうかー！って」

あ、しげちゃんに連絡返すのすっかり忘れてた。

小瀧「暇潰し終わったんちゃう？言うて収まったけど。

……何？その、犯人探して」

『あー……会社でさ？禁煙なのにトイレで煙草を吸う人がいて？

ちょっと問題になってたから、その犯人探そうと思って！』

小瀧「それ、お前がやる必要あるん？笑」

『ほら、変な使命感っていうの？』

小瀧「立派なもんやな」

『しげちゃんには何もなかったって伝えておいて？』

小瀧「おん、分かった伝えとくわ」

『じゃ、仕事頑張って！』

小瀧「あ、A！」

『んー？』

小瀧「風邪には味噌汁がええっておかんがこの間言うてたで」

『あれ？私風邪引いたなんて言ったっけ？』

小瀧「俺、エスパーやから分かんねん。

頑張りすぎひんようにな？」

『ありがとー！小瀧も頑張りすぎないようにねー？

体調崩しやすいんだからさ！』

何も言ってないのに気付くなんて、さすが幼馴染と言うべきか。

そうして望と別れ会社へと向かった。

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