近くて遠い《2》 (ページ12)

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P.59～kotaki side～ページ12

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最近仕事が忙しくて、珍しく帰宅後すぐに就寝。

ええ感じの夢見てたらガチャガチャドンドンって音が聞こえて

小瀧「んっ……」

目を覚まして耳を済ませると、その音はどうやら俺ん家の玄関からしてるらしい。

小瀧「誰やねん」

いつもならちゃんと確認してからドアを開けるのに

寝起きでまだ寝ぼけてる俺は何の躊躇もなく音を確認しにドアを開けた。

小瀧「んっ…なんなんこんな夜中にうっさい」

そこには泥酔したAの姿と、そんなAを介抱してくれたであろう女の子の姿。

俺のこと見て驚いてた。

あー、そっか俺これでもジャニーズや。

『あれ？望？なんで私の家にいるん？』

小瀧「ここ俺ん家やけど」

どうやら今日は最高に出来上がってる様子だ。

咲良「の、望！？え、じゃあまさか…」

小瀧「はぁー、酔うてんのかお前」

咲良「幼馴染みの望ってこの人？」

『あっ、こちら幼馴染の望ですっ！

こちらは私の友達の咲良ちゃん』

小瀧「あー、ども。

ここまで運んでくれたん？大変やったやろ。

……はぁー、あと俺やっとくからええよ」

いつの間にか女友達できたんやな。

咲良「あー…じゃあお願いします」

咲良ちゃんと代わってAを抱える。

小瀧「ほら、中入んで？」

『んーっ、咲良ちゃん帰っちゃうの？』

咲良「明日予定あるし帰るよ？」

『まだ話そうや～』

小瀧「そない状態で何話すん」

『えーっ、望のこと』

小瀧「はっ？俺？」

咲良「あーっ！！それでは私これで失礼するんで！

あとは任せました！じゃあ！」

『咲良ちゃんありがとうね～』

小瀧「気ぃつけて帰りや」

咲良「どーもっ！

………あっ！！」

Aを抱えて部屋へ入ろうと思ったら、何か思い出したような声で戻ってきた。

小瀧「ん？忘れもん？」

咲良「言い忘れてたことがありました！」

小瀧「なに？」

咲良「望くんってセンスないですね！

じゃあ、おやすみなさい！」

小瀧「………はっ？」

すっきりした様な顔して帰っていった彼女。

え、急に何？俺めっちゃモヤモヤすんねんけど。

センスない？服の話？いや、ただのパジャマやん。

何なら服のセンスは定評ある方やし。

小瀧「え、なんなん。」

首を傾げながら、とりあえずAを部屋に入れた。

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