宮侑似の狐拾ったら人生変わった

夢 ページ25

貴方side



＿＿



『…あれ？ここは？』



？｢お目覚め？｣



『っ、ここは』



？｢ここは…簡単に言ってしまえば私の作った夢の世界ね｣



『…夢の世界？…あなたは誰？』



？｢私？私は｣



哀｢狼堕一族現当主、狼堕 哀(あい)よ｣



『っ！？狼堕一族現当主！？』



哀｢ふふふ、警戒しないで？｣



『…狼堕当主の前で警戒するななんて無理』



哀｢そんな事言わないでちょうだいよ｣



『…あんたは侑の敵、治の敵、お母さんとお父さんの敵。そして…私の敵よ。』



哀｢もぉ、傷つくわ｣



哀｢…私はあなたたちが憎い｣



哀｢憎い、憎いの！！！｣



『っ、どうして！？何が憎いの？私たちがあなたに何かしたの？』



哀｢したわ、したわよ！！｣



哀｢ねぇ知っているかしら？宮一族の祖先の巫女が持っていた力はどの一族からも欲せられる力でね？｣



哀｢本当は狼堕一族のものだったのに…宮一族がその力を…巫女を奪ったのよ！！｣



『…』



奪った？



奪ったから何？



『…奪ったから何なの？狼堕一族の巫女になるよに宮一族の巫女になった方がまだましだね。』



哀｢っ…｣



哀｢…ふふ、あははは！！そうね、そうよね！！もう過去のことを悔やんでも仕方ないわ！｣



哀｢…宮一族の祖先の巫女と同じ力量の子がいたわね…｣



『！！』



哀｢えっと…名前はたしか…宮、侑だったかしら｣



『っ…』



哀｢宮一族の息子、ということが気に食わないけれど…｣



哀｢私の婿になるにはいいんじゃないかしら？｣



哀｢宮一族の息子、というのが嫌ね…｣



哀｢はやく宮の字を狼堕に変えたいわ！｣



哀｢巫女の力量と同等の強さ…侑、ね。｣



『黙って。』



哀｢…は？｣



『あんたの口から…侑の名を出さないで…侑が穢れる』



哀｢…哀しいわ｣



『かなしい？何がよ』



哀｢あなたは宮侑の何のものではないでしょう？｣



『…そうだよ、私は侑の何のものではない』



『でも、でもね…私は侑の友達なの』



『侑を、穢すな』



哀｢…もういいわ…強制退室｣



哀｢…そこまでいうなら、宮侑は＿＿＿｣



『！？だめ！』



＿＿＿ﾌﾞﾂｯ



そこで、私の意識は途切れた



＊＊＊



『…あつ、む！！』



侑｢うぉ！？なんやねん！？｣



『…侑？』



侑｢な、なんや｣



『…あつむ？』



侑｢な、なんやねん｣



よかった



『…よかったぁ』



《哀｢…そこまでいうなら、宮侑は＿殺すわ｣》

泣→←好き

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す