104話 ページ11
Noside
及川が地面に膝をつき、刺された腕を手で押さえるが指の間からぼたぼたと血液が流れる
及「ッお前、ら…」
身体から血が抜けていく感覚とともに、意識が朦朧としてきた
岩「及、か…、」
岩泉が及川の名を呼ぶと、口からゴポッ、と血液が溢れる
トドメを刺そうと、2人がナイフをもった手を振り下ろそうとした
・
侑「やめ」
侑の声が、2人の後ろから聞こえる
「「…ボス!!」」
侑「俺はそいつらに聞きたいことがあんねん、冷静になり」
侑は2人に対して怒ってはいない、ただ静かに、そう言い放った
汰「…申し訳ありません」
孝「すみません、ボス」
侑がふっ、と息を吐いて少し眉を下げ困ったように笑うと、2人の頭を撫でた
侑の2人を見る優しさに満ちた目は及川に向けられ____
侑「…」
蔑みの目に変わった
及「ケホッ…ヒュー…、」
及川は虚ろな目をしており今にも死んでしまいそうなほど、虫の息だ
侑「…これやと話も聞けんな」
しゃがんで地べたに膝を着く及川を覗き込む、及川はなんの抵抗もしない。できないのだ。
横目で岩泉を見ると、もう意識はなく気絶していた
侑「孝樹、医務室はどこや」
孝「…こちらです、」
**
侑と孝樹、汰雅が2人を運び医務室のベットに寝かせた
2人とも意識は無く、死んだように眠っている
侑「…Aの話を、盗み聞きしてもうた」
汰「!」
及川徹が元恋人だということ、殺されかけているということ、全て。
侑「…ほんま、俺は駄目男やな。Aの何もわかってやれん」
孝「そんなことは…」
侑が人差し指で孝樹の口を押さえた
侑「ええんや、俺は実際何も出来とらん」
横で死んだように眠っている2人を横目で見ながら、深くため息をついた
孝「…ボスは、俺たちを救ってくれた命の恩人ですよ。」
孝樹と汰雅が今侑にかけられる言葉は、これぐらいしか無かった
侑「…好きな女も守れん男なんや、俺は。」
256人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅映 花(プロフ) - ぷるーすとるさん» わーい!!!ありがとうございます!!!!!!!!! (2022年3月26日 15時) (レス) @page5 id: bf47e679f7 (このIDを非表示/違反報告)
ぷるーすとる - 一気読みしてしまいました…!すごく好きです!文章では伝わり切らないほどテンションぶち上がっております! (2022年3月16日 22時) (レス) @page14 id: d164243b11 (このIDを非表示/違反報告)
紅映 花(プロフ) - シラスチャンさん» うわああああんんんんおまたせしてすみません!!!!!更新頻度あげられるよう頑張ります!!! (2021年8月11日 20時) (レス) id: 363f6bd2a2 (このIDを非表示/違反報告)
シラスチャン(プロフ) - 待ってました! (2021年8月8日 16時) (レス) id: d01cf80ca9 (このIDを非表示/違反報告)
紅映 花(プロフ) - 月宮神楽さん» お待たせしてすみませんんんんんんん!!!!!侑はイケメンだと思ってます( (2021年8月7日 19時) (レス) id: 363f6bd2a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紅映 花 | 作成日時:2021年2月16日 19時