貴方のために出来ること part.6【名探偵コナン】

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──毒入り紅茶事件から数日、バーボンからの連絡は無かった。私の家にも来ないし、アジトにも顔を出さない。相当手こずってるのかな？なんて思いつつ、こちらからは連絡していない。


ただジンが「バーボンに連絡が取れねぇ……」ってイライラしてた。仕方がないから私が宥めることに。


“今、彼は本業の方で忙しいんだよ。放っておいてやってくれ”


とは絶対に言えないので、ジンに強請ってご飯に連れて行って貰いつつ、宥めることしばしば。






──10日経った頃、珍しく玄関のチャイムを鳴らして、不法侵入することなくやって来たバーボン。……今は“降谷零”かな。


とても真剣な表情だが、私を見極めるように睨み付けてくる。


「…………」


『御依頼主様の個人情報は決して漏らしませんので御安心下さい』


「！……っ」


私の言葉を聞き、彼は苦虫を噛み潰したような顔をした。


“安室透として依頼しますね”


今回、バーボンは一人で動いているだろう。同業者(・・・)からの毒入り紅茶。誰が味方で、誰が敵かわからない状態だからだ。


公安としては動けない。どこから情報が漏れるかもわからない。今まで手足だった部下達にも頼めない。ここに来た時点で、彼一人の力ではお手上げ状態だということ。


バーボンはカチャリと、いきなり銃をこちらに向けて来た。どっかの銀髪みたいに


「……貴女は何者ですか？」


『調べたのでは？』


「“神谷A”、“26歳”しかわかりませんでした」


『そうですね。合ってますよ』


「どうせ偽装だろう？何者だ？(ｷﾞﾛﾘ」


『それ以外の何者でもありません(ｷｯ』


私はバーボンに、自分自身のことを話すつもりは毛頭ない。だけど彼の敵になりたいわけでもない。


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