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『背骨が曲がっちゃいけない方に曲がりそうっ……!』
「折れたら治してやるから安心しな」
『不吉!?そうなる前に助けてよぉっ……!!』
「悟!腕の力だけ抜こうか!?」
「やらっ!」
『背ッ……!?』
ゴキッ……!て鈍い音がした……。
「A!?」
「あはははっ!いったそー!!」
──朝のHRの時間が近付いたことで、担任である夜蛾先生が教室へと入ってきた。
「……どういう状況だ?」
手足を投げ出し、力なく悟くんの膝の上に乗っている私。
その私を後ろから抱き締めるようにしながら人の肩に頭を乗せて、すやすやと眠りに落ちている悟くん。
酔っ払いを言い聞かせようと、あれこれ手を尽くしたことで疲れ果て、自席で項垂れている傑くん。
そして一人徹底して傍観者の位置に陣取り、ケータイで私達の動画撮影をしつつ、終始笑いっぱなしによって発生した息苦しさに撃沈した硝子ちゃん。
めっちゃシュールな光景が広がっております……。そんなことなどつゆ知らずな夜蛾先生から「誰か説明しろ」と状況説明を求められた。
私は傑くんへ顔を向け、それを受けた傑くんは硝子ちゃんに顔を向け、硝子ちゃんは私へ顔を向ける。そして三人同時に夜蛾先生へ顔を向け、口を開き
『「「酔った悟くん/悟/五条に手を焼かされました」」』
全ての責任を、一人穏やかな顔で寝ている悟くんへ押し付けてやった。
「あ゛?」
ドスの効いた一声を上げた先生。眠っている悟くんを一瞥し、「悟が起きたら俺のところへ来るように伝えろ」と伝言を残して教室から出て行った。
二時間後に起きた悟くんは現状を理解した瞬間、私を放り捨てる勢いで立ち上がった。君がこの格好に拘ったんだぞ?って文句を言う前に悟くんが声を荒げたが頭痛に悶絶。そんな姿を見つつも夜蛾先生の伝言を速攻伝えた硝子ちゃん。
眉間に皺を寄せながら頭を抑え、夜蛾先生の元へ行った悟くんだったが、十分後に戻って来た時には頭の上にたんこぶを拵えてたわ。内と外からの二重の痛み……。キツイな……。さすがに可哀そうに思ったから、硝子ちゃんへ反転術式で治してあげてって頼んだよ。
リバースされるのも困るけど、今回のような酔い方も御遠慮願いたい。なので私は、今後一切悟くんへお酒を飲ませないことを強く誓った。
***
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雪丗(プロフ) - 有紀さん» 有紀様、いつもお読み頂いてありがとうございます(*^^*)相変わらずの遅筆で申し訳ないです(>_<)またチマチマと書き進めて行きますので、更新再開した際にはよろしくお願い致しますm(__)m (2021年12月19日 23時) (レス) id: a83da031ca (このIDを非表示/違反報告)
有紀(プロフ) - いつも更新楽しみにしていました(*´꒳`*)続きがとっても気になりますが、過去作品読み返しながら待ってますね!これからも頑張ってください╰(*´︶`*)╯♡ (2021年12月19日 20時) (レス) @page48 id: 6e9316e3b7 (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 寝子さん» 寝子様、いつもありがとうございます!励みになっております(*^^*)これからも今作品共々、よろしくお願い致しますm(__)m (2021年10月9日 10時) (レス) id: a83da031ca (このIDを非表示/違反報告)
寝子(プロフ) - 続編移行おめでとうございます。いつも楽しみにしています。これからもがんばってください!(≧▽≦) (2021年10月8日 23時) (レス) id: 031b8fe371 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪丗 | 作成日時:2021年10月8日 10時