今、やれることをやる 一【呪術廻戦】

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ってお礼を言ったのに、何とも言えない表情をする悟くん。どした？？って首を傾げる。

「……僕一人で食べたりしたら、絶対に文句言われると思って……、新幹線で食べるの我慢してたのにっ……」

……まさかの二人用だった。やっちまったわ……。謝罪の言葉を出そうと口を開いたところで

『ごっ』
「寂しくて一人で寝れないって言っても添い寝してやらないからな！！」

という捨て台詞を吐き捨て寝室へと走っていった悟くんの背中を呆然と見守る私。

『……そんなこと一度も言ったことないぞ。私は』

事実無根だ。勝手に作るな。








──次の日。
昨夜夢中になりすぎて、夜更かしをした私が起きた時には、既に空っぽになっていた悟くんの部屋。どこかへ出掛けるなんて聞いてないんだけど。私はまたお留守番らしい。

他にやることもないので昨日の続きをしようと、パソコンの前へ鎮座。

『ここのセキュリティめっちゃザルだなー。こんなんじゃ絶対に抜き盗られ、あ。先客の痕跡発見。既に盗られてんじゃん！ウケるっ！』

にゃはははっ！私の笑い声が部屋に響いたり

『せっかくだから抜き盗った方の痕跡を追跡してみよー』

遊び半分……というより遊びで裏社会のセキュリティを梯子したり

『ん？この人、つい最近テレビで見たぞ？……うわぁ。テレビでは良いこと並べ立ててたのに……。まぁそんなやつもいるか！』

ゴシップ記者に流せば、即炎上するような情報見つけたりなんかして楽しんでいた。

そんな時、ピンポーンと部屋に鳴り響くチャイムの音。インターホンへと顔を向けてみるけど、

『悟くんはいません！出直してこい！』

その場で声をあげたところで、相手に届きはしない。そんなことは分かってるんだけど、悟くんから何か来るとも誰か来るとも聞いてないので出るわけにもいかない。

『居留守だ居留守』

今度は違うところへ侵入しようとポチポチしていれば、ピンポーンとまた鳴った。無視無視。

ただ何度も何度も鳴るチャイムに、はぁ……ってため息を付いた私は立ち上がり、仕方なくインターホンを取って

『現在家主の五条は出掛けております。私は居候に過ぎない為、ご用件をお聞きすることが出来ません。申し訳ありませんが後日改めてお訪ねください』

相手の言葉を聞かず、一方的に喋ってブチってやった。


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