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仰向け状態から体を引き摺るように動いた入間。「も……ムリ……２時間、ノンストップ……」と何とか言葉を発する。すると
「元気ペコペコ！？」
乗っていた玉から降りて、クララは制服に添え付けられたポケットを数回叩く。するとそこから、どう考えても入らない大きさのペットボトルが出て来て入間に手渡した。
「はい！ジュース！お菓子もあるよ！」
「あ、ありがとう。……それって？」
「私の家系の特技なの！」
連続でポケットを叩いたクララ。蛇の玩具や三又の槍を出しつつ「見たことある物なら、何でも出せるよ！！」と得意気な顔。
そんな能力を見せられれば、入間も感激し「へぇ、すごい！」と褒め称える。
そこに廊下を歩いていた３人組の生徒１人から「あれー？クラりんだ！」と声を掛けられ、呼ばれた本人は「よっちーん！」と嬉しそうに駆けていく。
「よーしよーし！まぁーた飼い主増えたのかー？」
「うん！」
頭を撫でられ上機嫌に返事をするクララだが、入間はその物言いに疑問を持つ。
「まぁいいや。ジュースくれよ」
「うん！」
よっちんと言われた男の言うことを聞くように、クララはポケットを数回叩いて３本のジュースを取り出した。それをそのまま手渡せば「サンキュー」と一言だけ残して去っていった３人組。
その背中に「ばいばーい」と、大きく手を振っているクララへ近付いた入間は「今のって……？」と問い掛けた。
「あのね！ああやって何かをあげるとね！喜んでたまーに一緒に遊んでくれるの！」
クララが言うに。菓子や飲み物などを要求するため寄ってくる３人組。
その見返りの遊びというものは
骨をフリスビーに見立てさせ、クララへ取ってくるように指示するもの
かくれんぼの名目でクララに鬼役をさせて、５万秒数えさせる
──などの遊びとは取れないものばかりだった。
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雪丗(プロフ) - ちこりぃさん» ありがとうございます(^^)そう言って頂けますと、この作品も報われます(*^^*) (2021年7月20日 10時) (
レス) id: fa8523d4cc (このIDを非表示/違反報告)
ちこりぃ - …いや普通におもろいですやん (2021年7月19日 23時) (レス) id: 8ef3002cf4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪丗
| 作成日時：2020年8月6日 21時
