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とフィリアは一言呟き、踵を返したところで、ガシッ！と腕を捕まれた。ギギギッ……と錆びた機械のようにぎこちない動きで振り向けば
「逃がさんぞっ……シュリーヴ……！」
ほんの数十分前に別れた時と違って、肩で息をし、髪型や衣服がヨレているアスモデウスがいた。
『あはっ……。アズさん、少し見ない間に秀麗さが増した気がします……』
「ほぉ……？ならお前も混ざれ。私と同じように増すぞ？」
『わ、私、これから予定が……』
「ウァラク！遊び相手が増えたぞ！」
『待ってくださいぃっ……』
ずるずると引き摺られる様に、アスモデウスによって中庭へと連れ出されたフィリア。
「遊んでくれるの！？何して遊ぶ！？色々あるよ！！」
と、嬉々としてフィリアの回りをくるくる駆け回るクララ。
「さっき入間ちとアズアズと一緒にいた子だよね！」
『入間ち？アズアズ？』
いつの間にやらクララに渾名を付けられていた入間とアスモデウス。
忙しなく動き回っていたクララだったが立ち止まり「えっと？うんと？」と、フィリアを見ながら首を左右に傾げる。そんな彼女に「シュリーヴ・フィリアだよ」と入間がフィリアの名前を教えた。
「じゃあ！フィリアぽん！」
『ぽん……』
付けられた渾名に唖然としているフィリア。そんな彼女の渾名に「ククク……」と笑う声の主。そちらへ作った笑顔を貼り付けながら向き
『何がそんなに楽しいのです？�爛▲坤▲梱瓠�』
と嫌味を込めて言って退けるフィリアに、片頬を引き吊らせた笑顔で
「っ……ふっ！良い名を付けて貰ったではないか、�爛侫�リアぽん�瓠�」
と応対するアスモデウス。２人の間にバチバチと火花が散ったのが見えた。
──そして２時間が経過した頃には、入間、アスモデウスそしてフィリアは力尽き、芝生の上に倒れ込むことに。
「……はぁっ……はぁ……(な、なぜあいつはまだ動けるのだ……)」
「はぁー……はぁー……(……キツ、い……)」
『はぁ……はっ、はぁ……(…………)』
言葉も発せられない程、消耗している様子。フィリアに至っては、脳内ですら言葉を浮かべられないくらいに消耗したようだ。
３人は倒れているにも関わらず、クララだけ未だに元気いっぱい。現在進行形で楽しそうに玉乗りをしている。
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雪丗(プロフ) - ちこりぃさん» ありがとうございます(^^)そう言って頂けますと、この作品も報われます(*^^*) (2021年7月20日 10時) (
レス) id: fa8523d4cc (このIDを非表示/違反報告)
ちこりぃ - …いや普通におもろいですやん (2021年7月19日 23時) (レス) id: 8ef3002cf4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪丗
| 作成日時：2020年8月6日 21時
