9話 ページ10
今、私の瞳に写るは風を切る夜叉
彼の周りには塵となりかけているヒルチャール
なぜ今このような状況なのかと言うと少し前に遡る
原因は、どれもこれも大体全ての私に関する不幸な出来事はこの人が毎回関わっている、と言える程関わってくるタルタリヤのせいだった
彼が私が持っている神の目に気付いてしまったのだ
戦闘狂の彼に、「私神の目持ってるんだ」なんて言ったら何を言われて何をされるのか分かったもんじゃない
だからタルタリヤと会う時にはなるべく服の中に隠していたつもりだったのだが、今回は私の失態だった
「俺と一戦交えてくれないか？」
こう言う人だって事は知った上で関係を築いていた
だから「嫌です」と言って逃げた
私の神の目は【風元素】
逃げ足は速い方だと思ったので過去一の元素力を使ってその場から逃げたのだ
璃月港からなかなか離れたところで周りを見渡したが彼は珍しく追って来なかった
胸を撫で下ろしていたのも束の間、周回していたヒルチャールに運悪く見つかってしまい、そして仲間まで呼ばれてしまった
神の目を所持している誰もが戦闘が出来ると言う訳ではない
私はその戦闘が“出来ない”部類に入る
自分の身長よりも大きな斧を振りかざしたヒルチャールに目を強く瞑る
私最近もこんな死にかけた状況にあったような………
_____そして今の状況へと戻る
「…………」
『ぁ、えっと、ありがとう、ございます……』
目の前の彼の無言の圧に耐えきれず、目線を外し、声も少し震えながら感謝の言葉を述べる
すると彼は苦虫を噛み潰したような表情になり、私は嫌な汗が額を伝った
「………礼はいらぬ」
急にそっぽを向いたと思えば、彼はそう言った
あ、よかった癪には触っていないようで……
私が1人ホッとしていると彼は「……………お前は、我の名を知っているのか」と小さく聞いてきた
『名前………？あ、降魔大聖って名前なら………』
すると彼はまた、少し悲しそうな表情をした
彼の悲しみの表情は、何故か胸が締め付けられる
心配してくれているのだろうか、彼はこう言った
「我の名は魈。何かあった時は我の名を呼べ」
………魈？
____お前は我の後ろにいろ____
____我はお前を…………忘れろ…____
『………金……鵬……？』
気付いた時には口が勝手に動いていた
なにか、思い出しそうなのに
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75MQiGVSCwFC1RV(プロフ) - はわ、横棒とかを区切る為かと思いきや規則性からその真意に気づいてしまいました…。続きが出るのを楽しみにしてます！ (2023年5月8日 2時) (
レス) @page17 id: 703a5f6103 (このIDを非表示/違反報告)
玉ねぎ - めっちゃ続きが気になります！ (2023年4月9日 22時) (レス) @page12 id: faa7a99a5f (このIDを非表示/違反報告)
ててい - 新作ありがたいです🙏 とても面白かったです更新頑張ってください💪🔥 (2022年11月30日 19時) (レス) id: af57e42461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おさけ | 作成日時：2022年11月29日 20時
