10話 ページ11
「お前…………何故その名を…まさか……」
私が“金鵬”と口にした途端彼の雰囲気が変わった
どこか、嬉しそうで、期待が混じっていて、それで
「………いや、なんでもない」
悲しそうだった
諦めたような口調で俯きかけた彼に何か言葉をかけなければ今にも消えてしまいそう
そう心では思っていてもうまく口が動かない
でも、金鵬って、なに?
彼が反応したのだから彼に関する事なのか……
「我はもう行く」
1人悩んでいると、彼はそう言った
この前鍾離先生から聞いたのだが仙人は忙しいらしい
本当なら私みたいな一般人に構ってる時間なんてないのだ
なので私は手短に済ませようと「助けてくれてありがとうございます!……魈さん!」とにっこり笑ってみせた
魈さんは少し目を見開いて、そして薄く、ほんの薄く微笑んで風と共に消えていった
____ 魈って名前は、帝君から付けてもらったの?____
____ 魈。私なんか忘れて幸せになって____
同時に頭の中に、私の声によく似た誰かの声が響いた
『…………っ、』
思い出せそうで思い出せないと言うなんとも言えない感じにムカつきながらも私は帰路についた
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75MQiGVSCwFC1RV(プロフ) - はわ、横棒とかを区切る為かと思いきや規則性からその真意に気づいてしまいました…。続きが出るのを楽しみにしてます! (5月8日 2時) (レス) @page17 id: 703a5f6103 (このIDを非表示/違反報告)
玉ねぎ - めっちゃ続きが気になります! (2023年4月9日 22時) (レス) @page12 id: faa7a99a5f (このIDを非表示/違反報告)
ててい - 新作ありがたいです🙏 とても面白かったです更新頑張ってください💪🔥 (2022年11月30日 19時) (レス) id: af57e42461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おさけ | 作成日時:2022年11月29日 20時