傷跡 (ページ12)

今日:4 hit、昨日:8 hit、合計:30,086 hit

12 ページ12

廉side

海「れーん！おはよ！」

「おはよ」

廉「相変わらず海人は朝からうるさいな。A、おはよう」

海人とA

俺がいつも一緒におるやつら

俺は中学校の時にこっちに引っ越してきた

転校してきた日から海人は俺にすごい話しかけてきて

最初はちょっと引いたけど

話してるうちに悪いやつやないなって思った

ある日海人と女子が一緒に登校してるとこ見て

海人に「なんやお前彼女おるん？」って聞いたら

「いないよ。小さい頃から知ってる子」って言われて

付き合ってなくても海人はその子のこと好きなんやろなってすぐ分かった

それからしばらく経って

部活が終わって帰ってたら

俺の足元にサッカーボールが転がってきた

手に取って転がってきた方を見ると

"児童養護施設"って書かれてた

「すみませーん！」とそこから走ってきたのは

海「それっ…廉…」

さっきまで学校で会っていた海人だった

廉「海人…えっと…」

何を言おうかなんて言えばいいのか悩んでいると

「海人ー！ボールは？」

とこっちに走ってきた女子

それがAやった

「えっと、海人の友達？」

海「あー、うん。永瀬廉くん」

「そうなんだ。白石Aです」

「どうも」とお互い軽く自己紹介をして

海人が「時間大丈夫なら寄ってく？」と言うてくれたから

ちょっとお邪魔することになった

「はい、どうぞ」とお茶を出してれて

それから海人は話し始めた

.