オレンジの世界。

恥ずかしがり屋な彼女 ページ9

彼女と付き合って数年。


やっと一緒に住む許可がおり、


広いマンションにキスマイみんなで



引っ越しを手伝ってくれなんと一日で

ダンボールが片付いた。


お礼に、とAと２人で料理をつくった。




男７人、女１人。


超がつくほどのカロリー多めの料理ばかり。

それを見たみんなの目はキラキラと輝い付き合ってる


まぁ、疲れたよな……


酔わない程度なら、と。お酒も用意した。


食事もだいぶ終盤



ニカが突然

「ねぇ、Aちゃんとわったーちゅーしちゃいなよ！！！」



北「いいじゃん！！やっちゃいなよ！！」



なに言ってんだ、こいつら。酔わない程度にってあれほど言ったのに



藤「わたやっちゃいなよ〜〜」


ん、太輔さん………？あなたもですか？？


世話の焼ける奴たちだ…



呆れていると手拍子が聞こえてきた。


ニ「キース！キース！」



ニカに続いて北山、千賀。太輔、裕大……



宮田は苦笑いでみんなを見つめている。


おい、おい……まじかよ。


チラッとAを盗み見ると


予想通り、俯いてる。


付き合って数年。


初恋は俺で



もちろん初キスも俺だった彼女。



初めてのときは、


緊張してなかなか格好つかない俺に



腕を掴まれたAは



する前から頬を真っ赤に染め、


潤んだ瞳を揺らしてた。


緊張してぶっきらぼうに放った


「目、閉じろよ」



に恐怖から耐えるように目を瞑った彼女。



近づくたびにどちらか分からない鼓動が



ただうるさく聞こえる。



意を決してそっと触れた唇を離し



目が合うと途端に溢れ出す涙



焦った俺は理由を聞くと


数センチの距離でしか聞こえない声で



「恥ずかしくって…」


初キスの後も


キスに慣れることはなくて。


必ず恥ずかしいから、と理由をつけて


泣き出してしまうほどの恥ずかしがり屋の彼女が



酔ったみんなの前でキスをしろ、なんて



あまりに無謀だ。



それに……



見せなくないし、な。

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