オレンジの世界。

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わたの耳、





赤くなってる…………



まさか、照れ…





その理由が考えなくても頭に浮かんできて






嬉しさと恥ずかしさで




息をするのも苦しい。





夫婦に見られてた、




ってわかって照れるなんて




可愛すぎる……！！！





どうしよう？？




悶々とそんなことが頭の中を駆け巡る。





…………………



「……………あれ、？」





いつの間にかわたのマンションの駐車場。





今、何時だろ………





携帯を出そうと左に目を向ける




「…………わ、わた？」




わたし、寝てたのに



なんでわた、ここに？



「…………ん〜？」




右目を左手でゴシゴシと、擦る




なんで左手………？



と思って右手を確認する




「あ…」



はっきりとは覚えてないけど




車の中で見た幸せな夢は



これが原因だったんだ……




わたの温もりが左手から伝わってくる





手、繋いでくれてたんだ





「やっと、起きたか。」






「お前、寝てるから起きるの待ってたら


俺も知らないうちに寝てたな」



うっかりだわーって呟いたら




するりと抜けていく体温。




起きるの待っててくれたこと





これは想像だけど、




起きたら寂しくならないように




隣にいてくれて



おまけに手も握っていてくれて






優しい愛情を感じた




「……ありがとね、わた」




「別に…、早く料理作るぞ」





照れ隠しで冷たい言葉だけど




そう言ってる最中にも軽々と




重そうなエコバックを両手で持ってて





またキュンとさせるから





わたにはいつまでたっても叶わない




-fin-

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