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横二/残業。 ページ9

二「ねぇ、わったー」


横「二階堂…会社ではそう呼ぶなって何度言ったら分かるんだ」

俺は今、残業中。

初めて企画の担当者に選ばれた。
(作者はまだ未成年なので本当は違うところがあると思います。申し訳ありません)


わったー……じゃないや、横尾先輩は企画のリーダー。

どうして、上司なのにそんな親しいのか、だって…?


それは俺の兄貴と仲が良くて小さいときから遊んできたから。

わったーには、いろいろなことを教えてもらって憧れでもあったりする…


でも会社ではちゃんと敬語で先輩って呼べって言ってくる。

二「別にいーじゃん。誰もいないし!」

俺が得意でわったーが弱い“無邪気な笑顔”を見せれば、呆れたように溜め息をつく。

ちゃんと勉強しろ、とか。早く起きろ、とか。

そうやって怒るわったーに今まで使ってきた


二「あ、わったー。コーヒーいれるんだけど、わったー飲む?」

横「んー……飲む」

パソコン画面と睨めっこしながら目線はそのままに返す。

ここ数日、こんなやり取りを毎日してる気がする…

わったーが好きなコーヒーのブランド。

よーし…できた。

二「わったーコーヒー入ったよ〜」

横「あぁ、ありがと」



わったーの綺麗な手で受けとられ、温度を確かめるように両手で包み込む。


落ち着いたように睫毛を伏せて、ゆっくり観察してないと見逃してしまうくらいにちょっとだけ微笑む。

それから縁に口付けて。

ただ、コーヒー飲むだけのわったー…
だけど。
俺にはすっごいカッコよく見えてなんか好きなんだよね(笑)


『……っ、あっち!あっち!』


社内のオフィスに響く俺の声。その声にわったーが振り向いて駆け寄ってくる


横「大丈夫か…?!やけどしてないか?」

すぐさまにディスクにあったティッシュ持ってきてとんとん、と叩くように拭いてくれる


二「大丈夫…だけど、濡れちゃった…」

横「それシミ抜きするから!今すぐ脱いで」


二「へっ…?




わわわ、ちょ…わったー!」

わったー何してんのっ!俺がモタモタしていたからか、シャツのボタン急いで外してる


横「えっ、あ……ごめんごめん。」

わったーは家事ができて社内の人から“お母さん”って呼ばれてるほど頼りになるし、世話好きだ。

わったーはいつもの癖ですぐシミ抜きしようと脱がせたんだろうけど……

なんでそんなに真っ赤なの……?

人間…?猫…?→←横北/無防備な北山。



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作者名:いくみるく | 作成日時:2014年12月9日 16時

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