横北/無防備な北山。 ページ8
今日は雑誌の撮影。
いつも楽屋に一番乗りの俺は
フーーッと気合いをいれて楽屋のドアを開ける。
『ガチャリ』
……ん？あれ、あのカバンは？
北山の、だよな？
もう来てるのか…？そういえば、今日はドラマの撮影あってそこから仕事だっけ
(※フィクションです)
でも、姿が見えない……
「あ、いた」
ソファの上で小さな身体抱え込んで気持ちよさそうに寝てる。
そりゃあ、疲れてるよな…
カバンの中から小さく丸めてあったブランケット取り出して、かけてあげる。
それにしても……
「無防備すぎるだろ……」
なんなの、これは？誘ってんの？
俺が一番楽屋にくるって知ってこんなのしてんの…？
北山とのルールで確実に人目に触れないところではないとダメ、っていうのがある。
ここは、楽屋…
集合時間の30分前。
俺以外はそんなに早く来る奴らではない…
でも、寝てるし……もし起きたら悪いし……
ちょっとだけ、ね…？
北山に近づいて俺のお気に入りの唇つつく
ちょっと半開きのその唇は、ここが楽屋でないのなら………
今すぐにでもかぶりつくようなキスをしたい…
ったく………北山め。
唇をジーッと見つめる。
自分の理性と格闘した結果、
俺は北山から離れ、
別のソファへと座って…
『よこーさん…？』
横「き、北山………起きてたのか…？」
北「いや、今起きた」
フーーー………良かった………バレてない…
北「よこーさん、もしかして襲おうとしてた…？」
横「はっ？！？そ、そんなわけないだろ…ルールだし」
くそぅ、嘘つくのが下手くそな俺のこと分かってて聞いてんのか、こいつ…
北「よこーさん、分かりやすすぎ」
だろうな……
横「うっせ、お前が悪い」
北「なにそれ…？俺が無防備に寝てたから襲いたくなっちゃった…？」
ニヤニヤ笑いながら言う北山。
こいつ…仕事終わったら覚えとけよ？
あーもう……まんまとこいつの罠にハマってる気がする
北「よこーさん！まだ…誰も来ないよね？」
横「…ん〜？来ないだろうな」
北「じゃあさ…別に、いいよ？」
こいつ、何言いだすんだ。
たまたま、早くメンバーが来たり、スタッフさんが入ってきたりするかもしれないだろ…
横「ルールは守らなきゃ」
サッと北山から離れる。
北山、俺より年上な癖に童顔で背も小さくて。
どこから沸いてきたのか頭さわさわしたいっていう感情から好きになってた…
そんな俺にさせた北山がムカつく…
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作者名：いくみるく | 作成日時：2014年12月9日 16時
