横二/残業。2 ページ13
俺は小さなボタンに苦戦しながらシャツを脱ぐ。
そんな俺をポカーンと口を開けて見るわったー…
二「どしたの?」
横「い、いや…お前、冬なのに下なんにも着てないんだなって思って」
あ…そういえばさっきから寒いっ!!
ブルブルッと震えた俺を見て
横「ちょっと待ってろ!!」
と叫ぶようにしてオフィスを駆けていく
およそ20秒後…
ハァッハァッ…と息を切らしたわったーの手には、わったーがいつも着ているコート。
横「ほら、これ着とけ」
いつもはちょっと不器用でカッコ悪いところもあるわったーだけど今は違う…
声とともに俺を暖かいぬくもりに包めてくれる。
わったーの匂いもして、まるでわったーに抱きしめられてるみた………って気持ち悪っ
息を整えもせず、わったーは一生懸命シミ抜きしてる…
ほんと、お母さんみたいだなぁ…
二「わったー、これありがとう。暖かい」
横「いや、突然脱がせてごめん」
…………。脱がせたのは別にいーんだけどさ…
なんで無意識に脱がせて、
真っ赤な顔してたんだろ?
女なら普通だけど。男同士だし、な
しかも。
さっきからなんか素っ気ないような…?
二「俺、もう一回コーヒー入れてくるね」
横「おう」
コーヒーはフリで
物陰に隠れる。
はああぁ…と溜息をつくわったー。
横「もう…△□」
なんかぶつぶつ言ってる。
聞こえない…!!
横「ほんっとやめてくれよ…」
怒ってる…?
でも眉間にしわ寄ってないし…
いつも怒るときはそうなるから
怒ってるっていうより
むしろ喜んでるように見える。
顔真っ赤に染めて口元隠して
…っと!そろそろコーヒー持って登場しなきゃ
怪しまれる!!
二「わったーコーヒー持ってきたよ〜」
横「お〜さんきゅ…って!ちょ、前しめろ!」
…ん?前?
え、チャック開いてる?
横「コート!!寒いんじゃないの??」
二「あぁ、ごめんって」
あ、さっき覗いた時と同じ表情
なんか無性に可愛くて無意識に覗き込む
横「…おい」
二「…へ?」
横「それ、やめろって!」
それ…?
横「顔近づけんなっ!」
二「…わったー、なんか変だよ?」
横「あぁ〜、もう!!」
眉間にしわが寄ると
ガッと手首掴まれて
二「へっ、なっ、何?!」
こんな怖いわったー初めて…
手から逃れようと力込めても全然動かない
二「わったー、
離し……ん、?」
…
お楽しみいただけましたか?
この後は想像にお任せします。
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作者名:いくみるく | 作成日時:2014年12月9日 16時