七色な彼らで妄想

今までと違う奴3-H.Kside- ページ27

それにビクッてする(人1)。

北「(人1)…」

(人1)「やめなよ…」

北「大丈夫、こんなに人少ないんだから聞こえないよ」

耳に口を寄せて『(人1)…』って囁くとビクッてまたなる。

今度は首に移動して軽く唇を当ててみる。

しばらく首筋をさ迷っていると上から
『フッ…』って聞こえた……？

顔を上げると涙が目から零れ落ちた。
あ………
抱こうとすると感じているのか泣く女は山ほど見てきたが、(人1)は違うと思った。

これは拒否でもない、怖いんじゃないかって…
所詮遊び相手の女を傷つけることには慣れているのに、何故だか胸が痛んだ。とっさに(人1)から離れた。

映画中も集中出来なかった。





映画が終わった…(人1)に謝ろうと思ったら、サッと立ち上がって走っていった…

追いかけなきゃ！そう咄嗟に思って(人1)を追いかける。

『(人1)〜』って呼んだら止まっていてくれた。

北「(人1)…ごめん」

(人1)「…最低」

まだ泣いているのか肩が震えている。俺は思わず抱きしめた

北「ごめん…(人1)…俺、最初は藤ヶ谷としているゲームとして、(人1)を遊び相手として近づいた…」

(人1)は『離してっ…離して、』って抵抗している。でも、俺の話聞いてほしい…

北「でも、ポップコーン食べた(人1)見て可愛いなって思った…本当にごめん。ゲームのことなんて忘れて、おもしろいやつだなって思ってた」

北「今までと違ったんだよ…今まで接してきた女は、面白くも可愛くもなんとも思ってなかった…」



このゲームはきっと負けだな。



藤ヶ谷とのゲームも辞めなきゃいけない




北「(人1)………さっきは本当にごめん。怖かったよな…」

そう言うと(人1)は抵抗をやめてくれた。




(人1)「怖かったんじゃない、ショックだったの。やっぱり遊び相手だったんだって…でも、私が泣いてるのに気づいてやめてくれた…」





北「(人1)……初めての感情なんだけど…これが好きって言うのかな…」

(人1)「女の子のとこ夢中にさせてたくせに…変なの…」

北「そうだなっ！ふは、藤ヶ谷に報告するわ」

携帯を取り出して『藤ヶ谷…俺、ゲームもう出来ないわ。今までと違う奴だったわ、(人1)』
ってLINEで送っといた。

北「えっと…」

(人1)「分かってるよ？あ、プリクラ撮ってみたい！」

彼女にペースもってかれそうだけど、いいや。
初めてで動揺してるんだ。

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初めてのストーリーっぽい小説でちょっと自信ないです…お楽しみいただけたら嬉しいです。

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