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｢大ちゃん全然起きねえんだけど｣
そろそろお開きにしようと皆立ち上がったけど、隣のこいつは全然起きない。そろそろ右肩が重すぎてどうにかなりそうだから勘弁して欲しい。
｢しょーがないなあ…伊野尾送ってやれよ｣
｢はぁあ…！？なんで！絶対いやだ｣
｢だってお前らの家近いじゃん？｣
｢そぉだけど…｣
心做しか楽しそうな薮に説得され、渋々大ちゃんを叩き起して身体を支えながらタクシーへ乗り込んだ。行き先は大ちゃんの家。
酔ってフラフラの大ちゃんの腕を肩に回し、鞄から鍵を取って、やっとの思いで彼の玄関の扉を開けることに成功した。
途端に香る大ちゃんの匂いが鼻をくすぐる。
…やだな、思い出してしまう
付き合ってた頃は、しょっちゅうお互いの家に泊まり合っていたから、電気の位置を当たり前のように覚えている自分がなんだか悔しい。
ほぼほぼ引きずるように、大ちゃんをベッドまで運んで寝かせてやる。
あーー重かった…起きたら覚えてろよ…
｢…んん、｣
｢！…大ちゃん、起きた？｣
一瞬、薄ら開いたと思えば、またすぐに閉じてしまう瞳。
…大ちゃん、疲れてたのかな
最近色々引っ張りだこで忙しそうだもんね
｢じゃあ…俺帰るからね｣
しょうがないなあ…
今日くらい、ゆっくり寝かせておいてやるか
…俺がこの部屋に来たこと、明日になったら忘れてるといいな…
｢わ、！？っえ…は…？｣
｢…いの、ちゃん…｣
突然手に温もりを感じて振り向くと、俺の手を掴んだまま寝息を立ててぐっすり眠る大ちゃん。
…仕事以外で手を繋いだのなんて、いつぶりだろうか…
｢…どうせ繋ぐなら、もっと強く握ってこいよ…｣
___俺が、もう二度と大ちゃんから離れられなくなるくらいに
｢…ばーか、｣
別れたってどうしても忘れられない、大好きな人。
繋いだ手はそのまま、大ちゃんの眠るベッドに頭を乗せ、深い眠りについた。
朝、この状況に動揺したのか、なんでなんでとうるさい大ちゃんの声に起こされた。
｢なんで、伊野ちゃんが…｣
｢…んもー、朝からうるさいな……まさか記憶ないの？｣
｢…あんまり…え、俺伊野ちゃんになんかした…？｣
なんかってなんだよ…
別れてんのに、今更何もあるはずないだろ
無神経なことを言う元彼に、なんだかいたたまれなくなった。
｢…何にもないよ。じゃあ俺帰るから｣
｢えっ…いやいやいや、待って！伊野ちゃん今日オフでしょ、もう少しゆっくりしていけば？｣
｢…でも、｣
｢迷惑かけたお詫びに昼奢るし…ね？｣
｢……ん、｣
これは惚れた弱みってやつだ。
そんなに懇願されたら、断れるわけないじゃん…
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にゃるる - 返信ありがとうございます泣泣 新垢待ってますっ！！！またむにこめさんのお話が読める日を楽しみにしております(≧∀≦) (1月13日 23時) (
レス) id: 9df1e97525 (このIDを非表示/違反報告)
むにこめ(プロフ) - にゃるるさん» お話気に入っていただいて嬉しいです、ありがとうございます…！アカウント突然消してしまい申し訳ありません。移行先はまだ作っていないので、出来次第お知らせさせていただきますね。ar王子とinも少し加筆修正して載せる予定ですので、もう暫くお待ちくださいm(_ _)m (1月9日 17時) (レス) id: 467faef54a (このIDを非表示/違反報告)
にゃるる - むにこめさんのarin作品大好きです泣 話は変わって申し訳ないのですがTwitterのアカウントが消えてしまったみたいなのですが、移行先のアカウントを教えていただくことは可能ですか？泣 Twitterの方で読んでいた王子arとinのお話もまた読みたくて... (1月3日 2時) (レス) id: 9985c4f555 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むにこめ | 作成日時：2023年3月19日 15時
