Bouquet. ( ar×in shortstory )

ドラセナ・フラグラ ンス ページ32

今回は書き方少し変えてます

※某動画サイト配信者
※実年齢無視



｢ダイキです！｣
｢ケイです！｣

｢｢ダイケイです！！｣｣

週に4回、"ダイケイチャンネル"の動画撮影が行われる。

明るくてリアクションが大きいダイキ。
頭の回転が早く企画力のあるケイ。

登録者数180万人の大人気カップル動画配信者だ。


高校の同級生だった2人は、卒業式でお互いの気持ちを確かめ合い、付き合うことになった。大学生になり将来について考え始めた頃、元々動画配信や映像制作に興味があった2人は意気投合し、チャンネルが開設された。

始めた頃はバイトをしながら配信を続けていたものの、イケメンのゲ イカップルという腐女子にウケのいいチャンネルということもあり登録者数はグングン上昇。大学を卒業した今では本業となり、2人とも真剣に取り組んでいる。


今日は2人が同居する家での撮影。
珍しく、企画を考えてきたのはダイキだった。

｢はい今日はですねっ、ジャーン！こんなもの見つけちゃいました！｣
｢でっっか！！ポッキー？｣
｢そう！今日はこの巨大なポッキーを使って、ポッキーゲームをしたいと思いまーす！｣

カップル配信者としては無難な企画だが、このようなゆるい日常系の動画の再生回数は割と多い。

ドッキリの撮影以外は企画の内容や段取りを相手に伝えてから始めるが、今回は違った。素直なリアクションを撮りたいからと、ダイキはケイに内容を一切伝えていない。

｢お〜、これって先に折っちゃった方が負けってやつ？
負けたらなんかあんの？｣

…ポッキーゲームなんて、初々しい企画持ってくるなあ
こんなんでのびるのかなあ

なんて心の中では少し不安気なケイとは対照的に、テンションが異様に高いダイキは声を大にして答える。

｢よくぞ聞いてくれました！
負けた方の罰ゲームは〜、なんと！

"相手の好きなところ100個答えるまで帰れません"です！｣

｢100個ぉ！？そんなにないって〜！｣

｢ちょっと！どういう意味だよっ｣

｢しかも帰れませんって…ここ俺らの家だし。なんだかな〜｣

｢はーいケイに拒否権はありませーん！
では早速、やっていきましょうっ！｣

無理矢理企画を進めるダイキに何を言っても無駄だと悟ったケイは、ポッキーを口に押し込まれるのを黙って受け入れた。



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