【名探偵コナン】私は風見先輩のイヌです (ページ14)

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26歳ページ14

ライさんと会わなくなった。赤井さんの情報は何処からも得ることができなかった。だからと言ってジンさんに尋ねるなんてできない。
私は今日、新しい任務を貰った。

「ここだ。」

ジンさんに連れてこられたのは何処かの研究所。そして、その研究所のある部屋に入るとそこには私と10歳くらい歳の離れた女の子が白衣を着て、何かを一生懸命勉強していた。
こんな小さい女の子がどうしてこんなところで！？

「坂本はこいつがここから逃げ出さねぇように見張っておけ」

ジンさんはそれだけ告げると私を部屋に残して出ていった。女の子は鋭い目つきで私を睨み付ける。あぁ、この子は無理矢理連れてこられたんだな。逃がしてやりたい所だけど...。

「な、何のお勉強してるの？」
「あなたには関係ない」

この子のノートをこっそり覗こうにも中々そうはいかない。女の子は来るなと目で訴える。

「薬学...？」

それは私も専攻していた学問だった。分厚い一冊の本は色々なところに線が引いてあり、メモも書き足されている。

「ねぇ、お名前何て言うの？」
「...」

無視かな。少し彼女がノートに向かっている後ろ姿を見つめていると。

「シェリーよ。あなた、コードネームを貰っていないんですってね」

この子も幹部なのｫｫ？？
私、どこに行っても出世できない運命なんじゃないかな。って弱気になりそうだけど、坂本ナツの設計は体術拳銃技術皆無の役立たずだからそれでいいんだよ。

「あなたこそ、名前は？」
「坂本ナツです」
「あら、素敵な名前じゃない」

この子..急に態度でかくなってない？？

「あなた、ジンに相当好かれているのね」
「え...？？」
「ジンがあなたみたいな足手まといを生かしておくはずがないもの」

足手まといって...本当の事でも哀しい。
でも、私、本当にジンさんに好かれているのかな。ジンさんによって身体中につけられた傷を眺める。
シェリーはそんな私の顔を横目でちらりと見た。