悪魔学校(em) ページ4
「んー……むつかしいなぁ」
誰も居ない教室で夕暮れを背景にエーミールは本を読み進める。
彼の呟いた言葉は無論旧我々バトラを潰し新我々バトラを生徒会に公認させる方法についてだった。
あぁでもないこうでもない。これはどうや、いや彼らは狡猾な悪魔だ恐らくこっちがしてやられるかもしれない。ならば……などとグルグルと思考を巡らせる。
彼にとって旧我々バトラの彼らは後輩であり別に進んで、傷をつけてまで争いたい訳では無い。だが、団長がそれを望むのならば彼は従うのである。
団長の発言などに多少ドン引きしたりはするけれども彼は進んでこのバトラに入った。
だから団員として働く、ただそれだけだ。
しかし、彼は進んで争いたいとは思わないと言ったが、絶対に嫌だ。そんなことしたくない。平和でいたい、なんてこれっぽっちも思っていない。
寧ろ、楽しい。楽しくて楽しくて仕方がない。
こうやって策を巡らせる時間が、
彼らと対峙してる時が、
反省会をする時が、
すべてが楽しい。
さて、あの悪魔たちをどう出し抜いてやるか。
出し抜いたら彼らはどんな顔をするか、襟に着けられた章を触りつつそれを想像しただけで自ずと口角が上がる感覚がした。
きっと今度こそ上手くいく。
やはり自分は悪魔なのだと自覚を改めてして開いていた本を閉じて外の景色を眺めた。
中庭では校内で有名なアブノーマルクラスのイルマと、アスモデウス・アリスとウァラク・クララが仲良さげに話をしながら歩いているのが見える。
きっといつか彼らとも対峙する時が来るのかもしれないと彼はぼんやりと思考する。
あの男がいう目的という名の矛は、現在は旧我々バトラに向けられているが彼らが白旗を上げた時、次なる壁が敵として自分たちの前に立ちはだかるのだろう。
それはもしかしたらあのイルマ達かもしれないし、もしかすれば理事長かもしれない。
しかし、あの男ならどんな悪魔が相手が立ち塞がってもやってくれる。
旧我々バトラを打倒し、目的を野望を叶える。
エーミールはそう信じていた。
グルッペンが野望を叶えるまで、自分が彼に失望するまで自分はただ役に立てるよう日々を楽しみながら働くだけだ。この先も、きっと。
聞こえてくるチャイムの声を聞き流しつつ彼は鼻歌を歌いつつ帰ろうと教室の扉に手をかけた。
その時だった。俺の頭上に光る魔法陣が現れたのは。
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みそしる - 設定が天才！めっちゃ楽しみにしてます！ (10月9日 9時) (
レス) id: b003276cbd (このIDを非表示/違反報告)
ユア - 管理人さんがトントンか…会いたい！自分のペースで頑張って！ (9月13日 22時) (レス) @page12 id: ae68d762ff (このIDを非表示/違反報告)
もち明太子チーズ - この作品すごい好きです!!毎日更新を楽しみにしてます!!応援しています!! (2023年1月30日 14時) (レス) @page11 id: 5a52c0f3ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：守護神派生 | 作成日時：2022年11月2日 11時
