第5話 ページ5
「私は宇迦御霊様……稲荷の遣いの狐です」
と、目の前の狐が言った。
「あ……あぁ、稲荷のね。成程」
そうだった。
稲荷の遣いは全国にいて、彼らはお迎え課の手伝いをしているんだ。
「鬼灯様から、貴女が現世に着いたら情報を提供するように言われております」
へぇ……鬼灯が。
そういうことは出発前に教えてほしかった。無駄にびっくりしたわ。
「情報って……鬼の?」
「はい。お迎え課として私が担当している地域にも鬼が出ているのです。そこにご案内します」
狐がトテトテと山へ入っていくのを慌てて追いかける。
もうほぼ日が沈んでいるから、山の中はかなり暗い。不気味な感じだ。
「この山は隣町への近道なのですが……それでも山を越すのに一日かかってしまいます」
「……山を登っている間に夜になって鬼に襲われるのね」
殺されるぐらいなら遠回りした方がいいと思うけど。
山道を歩きながら、少しでも動きやすいようにたすき掛けをする。
「でもさァ、鬼殺隊にばれないように鬼殺の手助けなんて無理がない? 鬼ってすぐに再生するんでしょ」
「……鬼灯様が、鬼に有害な藤の花の毒を渡しているとおっしゃっていましたよ」
「え、そうなの?」
そんなこと言ってたっけ、鬼灯。
63人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
長篠(プロフ) - りんりんさん» 鬼灯の冷徹も鬼滅の刃も面白いですよね!更新頑張ります! (2020年3月8日 20時) (レス) id: dff0e36449 (このIDを非表示/違反報告)
りんりん - 鬼灯の冷徹も大好きだし鬼滅の刃も好きだからとてもありがたい(゚∀゚≡゚∀゚)更新頑張ってください♪ (2020年3月8日 20時) (レス) id: b6aa212c61 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:長篠 | 作成日時:2020年3月7日 21時