【d!】この幹部ら、いきなり態度変えてきたんですが？【軍パロ】 (ページ10)

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↓ 【ut side】ページ10

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Aのほっそい腕を取った瞬間、彼女が振り返って俺を見た。

振り返った彼女の表情はいつも通りの明るい顔で。ゆっくり目を細めるとAは口を開いて動かす。

・・・やのに、発せられるはずの声はなぜか耳に届かへんくて、いや、その言葉だけ俺が勝手に拒否しとるだけみたいな感じ。

聞こえへんよ、って言えばAは柔らかく微笑んで口を閉じたきりやった。

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『──っ、！』

ガバッ、と勢いよく俺は身体を起こす。

あー⋯せや。これ夢やんな、分かっとった。
分かっとったけど⋯イヤにリアルなのがちょっとなぁ⋯

夢の中でAから発せられたあの言葉はなんやったんかと思いつつも夢であり現実じゃあらへんことにとりあえずホッとする自分がおった。

汗でびっしょりになって気持ち悪い衣服を着替えようとベッドから立ち上がれば俺の部屋の扉が勢いよく開き、今一番会いたかない奴の声が耳に入った。

A「大ちゃん、さっきコネちゃんが呼んでた。

『俺の部屋に来てくれ、早急な』・・・だって。

私それ伝えに来ただけだから、じゃあね」

Aは淡々と俺に連絡事を伝えると部屋から出ていこうとする。

俺もなんでかは知らへんけどなぜかそんなAの腕を力強く取った。

夢の中と同じくらいの力で。

A「えっ？大ちゃん何⋯─」

『俺、Aに謝らなあかんことがあるんやわ。
やけどその前に・・・絶対自殺なんかするんやないで。約束やからな？』

A「ぇ⋯う、うん・・・」

明らかに俺の言葉が意味分からん、みたいな顔をしとったけど俺はそんなこと気にもせずに真剣に彼女の瞳を見つめ続けた。

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