謎３ ページ24
「誰ってなんだよ、俺はお前なんて知ら・・・」
怪訝そうに紫耀くんの顔を見ていた男が、何かに気づいたようにピタリと動きを止めた。
「わかったんやったら、さっさと出てけ」
とどめを刺すように紫耀くんが低い声で言い放つと、男は悔しそうに何度か振り返りながら店を出ていった。
な、なに？今の・・・この2人の間でどんなやりとりがあったっていうの？
混乱しつつ立ち尽くしていると、紫耀くんが心配そうな顔でくるりと振り返って私の顔を覗き込んだ。
「Aさん、大丈夫ですか？怪我とかありませんか？」
『ん・・・うん、ありがとう。何ともない』
この時の紫耀くんは、とても優しい顔をして私の頭をぽんぽんと撫でてくれた。
不覚にも、心臓が一瞬飛び跳ねたのを感じた。
・・・助けてくれて、急にそんなふうに優しくするなんて、ズルい。
でも、この紫耀くんはやっぱり偽物なんだろうか。
他のお店の人が見てるかもしれないから優しくしてくれるだけ？
・・・それとも、これも私を落とそうとするための罠？
「ならよかったです、アイツよくも俺のAさんに・・・」
『あの・・・紫耀くん？さっきの人と知り合いではないんだよね・・・？』
「ふぇ、違いますよ何言ってるんですか！(笑)」
『けど、向こうは知ってるみたいだったじゃん・・・それに紫耀くん、"俺が誰だかわかっててやってるのか"みたいなこと言ってたし・・・』
私がそう言うと、優しい王子様の顔だった紫耀くんの顔が少し歪んだ。
「それは、Aさんは知らんでええことやから」
『いや、でも・・・』
「あんまし首突っ込まん方がええで」
紫耀くんは、そう言い残すと私を置いてその場から立ち去ってしまった。
やっぱり、紫耀くんは怪しい。
これは紫耀くんが夜にやっていることに関係してるんじゃないだろうか。
さっきの男の人はどう考えたって真っ当に生きてる人ではなさそうだったし・・・もしかして、紫耀くんもそっち側の人なの？
しかも、紫耀くんの顔はああいう人たちの間に知られていて、恐れられてるってこと？？
よし、決めた。
今夜のバイト終わり、紫耀くんを尾行してみよう。
・・・紫耀くんには、まだ他に私の知らない顔があるはず。
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(作者より)
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初めてのことでビックリしてます(;∀;)
何度も言いますが、皆様本当にありがとうございます！！！
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ふみか(プロフ) - かりんさん» わわわ、そんなに褒めていただいて、嬉しすぎます(;∀;)ありがとうございます！！ (2016年9月6日 14時) (
レス) id: a5e4949f04 (このIDを非表示/違反報告)
かりん - やっぱこの作品最高ですね！！本当に心臓がヤバい（笑）胸キュンどころの騒ぎじゃないですよね（笑）めっちゃお気に入りです！ (2016年9月6日 7時) (レス) id: 7ebf97f1ef (このIDを非表示/違反報告)
ふみか(プロフ) - �狎臼凸喚�(ぽえむ)さん» コメントありがとうございます！頑張って更新して行くので、今後も楽しみにしてもらえたら嬉しいです・・・！(/ω＼*) (2016年9月5日 17時) (レス) id: a5e4949f04 (このIDを非表示/違反報告)
�狎臼凸喚�(ぽえむ)(プロフ) - この作品、めっちゃ好きです！この先どうなるんだろうってすごく気になっちゃいます(*¨*)これからも頑張って下さい！ (2016年9月4日 19時) (レス) id: b5d32a98d8 (このIDを非表示/違反報告)
ふみか(プロフ) - ましゅまろーさん» ハラハラドキドキ、してもらえてますか！そう言ってもらえて良かったです！(^^)コメントありがとうございます！ (2016年9月4日 14時) (レス) id: ae36dcf6ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふみか
| 作成日時：2016年8月26日 22時
