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仲良くなった友達のほとんどがサークルにも部活にも入っておらず、講義を終えたあとの時間を自分のしたい勉強や、アルバイトにあてていた。


1番に仲良くなった美幸ちゃんは、私とにて大人しい子だった。


「Aちゃん、今日、午後の必修のあと時間ある?」


「ごめんね、今日、バイトなんだ」


ルーズリーフをバインダーにはさみながら答えると、美幸ちゃんがおかしそうに笑った。


「本当、バイト、好きなんだねえ」


改めていわれると、なんだか恥ずかしくなり、首を横に振ってみせた。


「めちゃめちゃきついよ。立ち仕事だし、忙しいのに人ではいつも足りないし」


「でも、それがやりがいあるんでしょ?」


その通りだったので、上手い返事が見つからず、私は誤魔化すように笑った。


春から始めたアルバイトは、思いのほか楽しくて、私はいつの間にか休日と午後に講義のない日はびっしりとシフトを入れるようになっていた。


繁華街にあるファミリーレストランのウェイトレスだった。


始めたばかりのときは、筋肉痛になって続けられるか心配なったものだが、やればやるほど、のめり込んで打ち込むようになった。


いまでは、講義より大切かもしれない。


午後の講義を終え、私は思った美幸ちゃんと連れ立って駅へと向かっていた。


私は、スマホに表示された時間をみながら、


「今日、いつもより早く終わったね。いつも先生、話し長いのに」


と私は言った。


美幸ちゃんは頷き返すと、


「それ、かわいいね」


と私のスマホから下がっていたストラップを指さした。


「これ?前に、水族館で買ったの」


高校の卒業式の3日前、水族館でお揃いで買ったものだった。


それっきり、彼とは連絡もとっていないし、いまどこで何をしているのかもわからない。


未練がましいなと心の中で思いながらも、捨てきれないでいるのだ。


「必修のレポート、進んでる?」


私はすぐに話を逸らした。


「ああ、あれかあ。全然、資料がまとまらなくて」


「私も。学校の図書館だと、全部借りられちゃってるしね」


「そうだよねえ。あ、Aちゃん、電車来たんじゃない?」


遠くから踏み切りの音が聞こえ、私の方面の電車が到着しようとしているようだった。


私は美幸ちゃんに急いで手を振り、改札へと走った。




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りひと(プロフ) - たまさん» たま様/コメントありがとうございます!またコメントをいただけて嬉しいです!続編のほうも、引き続きよろしくお願いいたします! (2019年12月24日 11時) (レス) id: d056bbadb9 (このIDを非表示/違反報告)
たま(プロフ) - こんにちは!グッドイブニング・トウキョウから引き続きずっと読んでいます。坂田さんsideも入れて頂きありがとうございました。これからの逆襲編も楽しみですし、また坂田さんとくっつくのも楽しみにしております。これからも応援しております。 (2019年12月24日 11時) (レス) id: a928baf79e (このIDを非表示/違反報告)
りひと(プロフ) - shioriさん» shiori様/コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!今後も楽しんで読んでいただけるよう努めて参りますので、応援のほどよろしくお願いいたします! (2019年12月22日 3時) (レス) id: 643f7a330d (このIDを非表示/違反報告)
shiori(プロフ) - 初コメ失礼します!浦田さんのキャラめちゃくちゃいいですね!元々惚れてますけど余計に惚れますね!応援してます!更新頑張ってください! (2019年12月22日 1時) (レス) id: f06d85eb8e (このIDを非表示/違反報告)
りひと(プロフ) - ゆずの実さん» ゆずの実様/コメントありがとうございます!どんどん更新して参りますので、今後とも応援のほどよろしくお願いいたします! (2019年12月21日 13時) (レス) id: d056bbadb9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りひと | 作成日時:2019年12月13日 23時

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