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最古の悪魔と呼ばれ、もっとも強く魔力にも優れた、下界最強の存在。それがルシファーなのだ。
「…………なんだその眼は」
天使だった頃も、ルシファーは気位が高く、そしてそれを周囲が認めざるを得ない力も持っていた。みな、ルシファーを恐れていたし、誰もが歯向かおうとはしてこなかった。
けれど、この悪魔たちは違う。
彼らから向けられる目は、ルシファーのプライドに傷をつけるには十分すぎるほどだった。
ルシファーの中で、なにかが切れる音がした。
「貴様ら虫けらごときに、この俺が負けるわけがない………！」
ルシファーの殺気があたりに満ち溢れ、禍々しい空気が重い。ゴーストシップのときと同じだった。なにが起こったか分からないまま、身体中が切り傷だらけになる。
志麻は後ろに倒れそうになるのをぐっと踏みとどまり、ルシファーに向けて剣を振り下ろす。
「ごちゃごちゃうっさいねん！」
勢いのまま振り回すだけの攻撃は呆気なく避けられてしまう。けれど、いまの志麻には迷いはなかった。
「まだ負けてねぇ………俺たちは、もう負けけるわけにはいかないんや！！」
坂田の魔法がが唸りをあげてルシファーにとんでいく。ルシファーは間一髪で避けたものの、身につけていたマントの端が焼け焦げた。
追撃するようにセンラとうらた、luzの魔法がこちらを追いかけてくる。
「雑魚どもが！！」
ルシファーは怒りのままに魔法をぶつけ、魔法の光球はぶつかり合って、大きな爆発を起こした。
誰もが自分の目の前では跪く。圧倒的な力に。
けれども、ルシファーに立ち向かってきた悪魔たちは、一向に降伏する気配すらない。倒しても倒しても、また立ち上がる。
「いい加減、負けを認めたらどうだ。お前たちは弱い。俺には勝てん」
ルシファーは自らの勝利を確信していた。力では圧倒的に自分が上であるという自信があったからだ。
「……………お前が賭けるモンは、自分の命、だったな？」
「そうだと言ったろう」
ボロボロになりながら立ち上がってそういううらたに、ルシファーは鼻で笑う。生きることも死ぬことも、圧倒的な力の前では無意味だ。殺そうと思えばいつでも殺せる。命なんてものは、ちっぽけなものだ。
「お前にとっては、生き死になんて文字通りゲーム感覚なんだろうが…………俺たちが賭けてんのは、命じゃねえんだ」
「…………なに？」
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ちょこ - とてもよかったです！その後話がもっと欲しい！ (2022年6月26日 23時) (
レス) @page23 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
伊織(プロフ) - 気づいたらこのお話に飲まれてました。とても素敵なお話をありがとうございました。他の作品も読みます！(*'▽'*) (2022年6月20日 21時) (レス) @page23 id: 020978a023 (このIDを非表示/違反報告)
ぷ(プロフ) - 読むたびに世界観に飲まれていきました。気付いたら最後まで読んでいました。素敵な世界を覗けてよかったです。ありがとうございました。 (2020年9月10日 20時) (レス) id: 5dd39aece4 (このIDを非表示/違反報告)
りひと(プロフ) - 水無。さん» コメントありがとうございます。お楽しみいただけたのであれば何よりです。今後とも応援のほどよろしくお願いいたします。 (2020年9月4日 23時) (レス) id: d056bbadb9 (このIDを非表示/違反報告)
水無。(プロフ) - ことで話にのめり込みやすかったですし、特に坂田さんの初々しいしい恋の表現の仕方には毎回きゅんきゅんさせられました。りひとさんの作る作品が大好きです。新作も前の作品も漁ってたくさん読みたいと思います。素晴らしい作品をありがとうございました！ (2020年9月3日 21時) (レス) id: 2fdfcf242b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りひと
| 作成日時：2020年8月1日 11時
