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「楽しかったな！」
「うん！あ、次はあそこいこ！坂田くん、ミニゲームやりたいって言ってたよね？」
ワゴンで飲み物を買って、ベンチに座って飲む。
「そういえば、乗り物うごく前、こっち見てたけど、なにかあったん？」
こてん、と坂田くんは首をかしげた。
「…べつに、何もないよ」
「嘘だあ、だって、ずっとこっち見とったやん！」
坂田くんはいたずらっ子みたいに言った。
「それは……」
坂田くんがかっこよくて見惚れてました、な
んて恥ずかしくて素直に言えるわけがない。
「それは？」
「き、キャストのお姉さんに手を振ろうと思って待ってたの！」
いってらっしゃーい、と出発する時にキャストのお姉さんが手を振ってくれていたのを思い出して、とっさに口に出た。
「……ふーん。俺、Aちゃんが俺のこと見てると思って、けっこう緊張しとったのに」
「え、………」
私がどきりとして坂田くんを見上げると、
「今日は、たっくさん楽しむけど、それと同じくらい、俺にドキドキさせたるから！」
彼ははにかみながらそう言った。
こういうことを平然というんだから、余計に心臓がうるさくなる。
坂田くんはいつも真っ直ぐで、曇りがない。
「ほら、いこ！ぬいぐるみゲットできるとええな！」
坂田くんが手を引っ張る。
その拍子によろけて、ちょこっとだけ空いていた距離がゼロになり、ぴったりとくっつく形になる。
「ご、ごめん！」
慌てて離れようとすると、坂田くんがそれを制した。
「ええよ、このままで」
夏休みで混雑する園内だから、たしかに不自然ではないし、腕を組んで歩くカップルなんて、そこかしこにいる。
それでも、坂田くんとくっつく面積が増えて、なんだか気恥しい気持ちになった。
今日はずっと、坂田くんにドキドキしっぱなしだ。
坂田くんにときめくのと同時に、ちょっとの罪悪感が胸をよぎる。
うらたさんのことも、あるんだ。
そう思うと、一瞬高まった鼓動も、静かになって、もやもやした気持ちが胸に広がる。
「Aちゃん？」
坂田くんに呼ばれて顔を上げると、
「たのしくない？」
と不安そうな顔をした。
「ううん、そうじゃないよ」
「じゃあ、俺とうらさんのこと考えてた？」
坂田くんに言い当てられて、とっさに返事が浮かばない。
「大丈夫」
それを見た坂田くんは、優しくそう言う。
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りひと(プロフ) - みかんさん» みかん様/ コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです♪今後ともよろしくお願いいたします！ (2020年1月1日 10時) (
レス) id: d056bbadb9 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 完結おめでとうございます！りひとさんの作品大好きです。これからも応援しています、頑張ってください！ (2020年1月1日 9時) (レス) id: 6edfb9ce46 (このIDを非表示/違反報告)
りひと(プロフ) - しぃさん» しぃ様/コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！今後とも応援のほどよろしくお願いいたします！またコメントお待ちしておりますね♪ (2019年12月31日 20時) (レス) id: d056bbadb9 (このIDを非表示/違反報告)
りひと(プロフ) - まつりさん» まつり様/ありがとうございます！新年には新しい作品も投稿してまいりますので、今後ともよろしくお願いします♪またコメントお待ちしておりますね！ (2019年12月31日 20時) (レス) id: d056bbadb9 (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても好きな作品なので2人分のルートを作ってくださり、とても嬉しかったです！他の作品の更新も楽しみにしています (2019年12月31日 19時) (レス) id: 42c92e6201 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りひと
| 作成日時：2019年12月24日 11時
