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今、宮崎に着いた！
彼から携帯にそうLINEが入っていたことに気付いたのは、私が会社の部署に着いた頃だった。
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亮平が私の誕生日を祝ってくれてから2日後。
彼は私に予告していた通り
仕事の都合で3泊4日で出張へと向かった。
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あ 「おはようございます…！」
渚 「おはよう、Aちゃん〜！」
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亮平が私にサプライズをしてくれた日。
家に帰った後はとにかくずっと幸せで…
気付いたらネックレスを握りしめて眠ってたの。今日だって、つけて来たんだ。
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帰り際のキスの感触も未だに覚えてる。
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分かりやすいよね？私ったら…
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いつものように自分のデスクへと向かう。
そして、席に座って、資料の確認を…
本当ならいつも出勤する度後ろから声がするんだ。この資料よろしくね？なんて、優しくも悪戯な声で。
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あ 「っ、そうじゃん…」
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彼の綺麗になったデスクの上を見て今日彼は会社に居ないんだと思い知らされる。
なんか、いや。すっごく寂しい…
虚無感ってこのことを言うの、かなぁ。
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数日間もこんなの、私耐えられるのかしら…？
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宮 「…Aちゃん。おはよ」
丸椅子に乗った宮舘さんが椅子に揺られながら、私の席までやって来た。
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あ 「宮舘さん！おはようございます…！」
宮 「阿部、ね〜…今日から出張なんだってね？寂しい？」
あ 「そんなこと！いえ…寂しいです」
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阿部さんのデスクに視線を向けている私に気付いた宮舘さんはそう呟いた。
そんな、なんて言ったら失礼だよね？
でもこれも彼への気持ちのカモフラージュのつもりで…
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宮 「はは、素直でよろしい。笑」
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宮 「あ、今日一緒にランチでもどう？二人で」
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あ 「…はい！！もちろんです！」
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嬉しそうに微笑んだ宮舘さんはまた丸椅子を引きづりながら自分のデスクへと戻って行った。
宮舘さんとふたりきりのランチ。ふたりきりは何気初めて？
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亮平…今、何してる？
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私は貴方が居ないこの空間に慣れなくて、
どう心を落ち着けようか探っているところ。
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作者名：くろーばー。
| 作成日時：2020年12月29日 22時
