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次の日。宮舘先輩に家まで付き添ってもらい少し休んだのち、そのまま病院へ。
軽い点滴と薬のおかげで頭痛や倦怠感も消え去って
体調はほぼ完全に復活した。
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家で別れる直前。宮舘先輩が私に言った。
『今日は必ず安静にしてること!』そう。
それがすっごいお父さんみたいだなぁなんて思ってしまって。心からいい先輩を持ったなって。
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あ 「…ふぅ」
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今日仕事はオフ。明日からは万全な状態で仕事出来るようにしないと…
宮舘先輩の言う通り身体をベッドで横に休める。
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そして、
そのまま目を瞑るとふと今朝の情景が思い浮かんだ。
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結局あの後、私寝ちゃったんだ…
宮舘の言葉につい安心しちゃって。
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朝目覚めた時にはもう7時を回っていて…
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あ 「私、いつの間に…」
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目覚めたと同時に
不覚にも手のひらが温かいことに気付いた。
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あ 「宮舘、先輩…?」
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私の手を握ったまま近くで眠っていたのは紛れもなく目の前の宮舘先輩で…
その手の温もりにずっと
私の手を握ってくれていたということが分かった。
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布団だって最初はちゃんとかかっていなかったし
冷えピタだってきっと、ぬるくなっているはず。
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もしかして全部宮舘先輩が…?
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宮 『んっ、おはよ。起こしちゃっ、た?』
あ 『いえ…その…』
宮 『あっ、ごめん。やだったよね…』
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私の視線に気付いた彼はゆっくりと瞼を開けて、開口一番そう呟いた。
朝からなんとも優しくて落ち着く声。
っと、そのままゆっくりと離れていった手。
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あ 「はぁ…」
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その手のひらの感触は未だにまだ残ってる。
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とにかく明日宮舘先輩にはきちんとお礼言わなきゃ。
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本当になんてお詫びしたらいいのか分からないけど…
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まず、感謝の連絡をなんて思ったけど、
私宮舘先輩の連絡先知らないんだった…
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あ 「亮平、?」
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そんな時に亮平から携帯の着信が入っていることに気が付いた。
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作者名:くろーばー。 | 作成日時:2020年12月29日 22時