【ハイキュー】どうしてこうなった。2【白鳥沢】 (ページ8)

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番外編ページ8

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ココはシラトリザーワ王国。武力や政治力、何をとってもトップクラスの王国だ。

この国を治めるのは、牛島若利。怪童とも呼ばれている才能溢れる王様。

彼は見た目も麗しく、彼の伴侶になりたいという女性は大勢いた。

....が、彼の伴侶になるにはある条件を満たさなければならなかった。それは

”A様を超える容姿、頭脳、強かさを持つ女性を若利様の一生の伴侶とする”

A様とは、若利様の妹であり、つまりシラトリザーワ王国の姫である。

彼女の美しさは民の間では有名であった。
綺麗な茶髪、切れ長の目、雪のように白い肌.....まさにその姿は、この世に舞い降りし天女であると。

そして身分の違う者に対しても、平等に接してくれる心優しい姫だとも。

そんな完璧すぎる兄妹は、民から大変慕われていた。

民だけではなく、家臣達もその兄妹に忠誠を誓っていた。

だが、一部の家臣はその忠誠がいきすぎているところがあり......

「A様、お一人では危険でございます！やはり俺が護衛として....」

「貴方がいたら、民達と話すことが出来ないじゃない」

はぁ...とため息をつく姫は、それだけで絵になるほど美しい。
そんな彼女に見惚れる家臣は、「申し訳ありません...でも、貴女のことが心配なんです」と膝をついて頭を垂れる。

そして壊れ物に触れるかのような手つきで、そっと彼女の手を取る。

「貴女のためなら....俺はどんなこともします。貴女のお世話係に任命されたのは俺なのですから。だから、何かあったら一番に俺を頼ってくださいね....？」

恍惚とした、どこか狂気的な表情でそう言い切った家臣.....瀬見英太。

彼は姫が幼い時から一緒にいる、牛島家に長く仕える家臣の一人だ。

彼は超がつくほどの過保護で、彼女以外の女は目に入らぬほど、彼女に夢中だった。

「......じゃあこの手を離してよ」

淡々とそう言う姫。
しかしこの姫、いつでもポーカーフェイスを保っているが、心中穏やかではなかった。

「(エッそんな顔で見つめられても困るんですけど！？何なのこの人私のこと好きすぎるでしょ！？いつからこんな過保護になった？どこから道を誤ったんだ英太！！誰でもいいから胃薬をくださいお願いします！)」

この姫は、キリキリと痛む胃に効く薬を欲していた。