可笑しい ページ5
Aside
賢二郎が落ち着いたのを確認してから、「じゃあ、期待してるよ」と頭を撫でた。
...あれ。私って、後輩の頭好きなのかな。
「!?!あ、あ、あっあの、Aさ、あッ」
「あ、若利。おはよう」
顔だけそちらに向けて挨拶すれば、「ああ。おはよう」といつもの仏頂面で返された。まあ、私も人のこと言えないけど。
「...?何故白布の頭を撫でている?」
「ちょっと成り行きで。ね」
「は、はいぃ...ッ」
「若利も撫でてみる?」「いや、今はいい」今はってことはそのうち撫でるってことか。
若利が人の頭を撫でる....何それ面白い。(真顔)
「ふふふーん♪バッキバッキにお〜れッ♪なにを♪こーこーろをダヨ〜♪」
体育館に突如響き渡った歌声。
こんな歌を歌うのは、いつも陽気な彼しかいない。
「Aちゃん!!おっはよーん!!」
ドシッとのしかかるソレは、私の身体に負担をかけるには充分なものだった。
重い。あと髪の毛くすぐったい。
「っ、...覚、おはよう。あと突然突っ込んでくるのはやめて。ビックリするじゃない」
「エッ、それってビックリしてたの!?」
彼、天童覚は私の反応の無さに驚きの様子を隠さない。
覚は素直だ。いい意味でも悪い意味でも。
「天童さん。Aさん困ってるんで、離れてください」
「ん〜?」
覚は一度賢二郎を見て、一瞬真顔になったかと思うと、いつものニヤニヤ顔に戻った。
嫌な予感しかしない。
「賢二郎〜!なんでそんなにギラッギラッな目ぇして睨んできてんの〜?怖いヨ〜、Aちゃん助けてぇ!」
「...チッ」
「聞こえてますよ〜。キャ〜!!さとりこわぁい!くらえ!!Aガーーード!!」
「!!」
「...よくわかんないけど、喧嘩はやめて。あと、私の背中に隠れないで覚」
一言そう言えば、賢二郎は涙目になりながら「ごめんなさい、っ、ごめんなさ、ッ嫌わないでくださ、」と情緒不安定な様子を見せるし、覚は覚で「っ〜!!!賢二郎必死!!超ウケる〜!!っぶは!!」と大爆笑しているしで、私の脳内は大混乱。
とりあえず、覚は下衆ね。
「お前ら早ぇな...ってオイ!白布、泣いてんのか!?」
「覚はなんでそんなに笑っているんだ?」
「Aさんおはようございます今日も綺麗ですね」
「おい川西!!今触れるべき点はそこじゃねえと思う!!」
......カオスって、このことを言うのね。
2187人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ジョン岡田 - この作品も他の作品もとても面白いです!出来ればでいいんですが魔入りました入間くんのイフリート・ジン・エイトとムルムル・ツムルとイポス・イチョウのヤンデレできませんか? (6月7日 12時) (レス) @page33 id: 60d9cbf677 (このIDを非表示/違反報告)
うらら - めっちゃ面白いです!月一で読んでます! (2022年8月26日 20時) (レス) id: c548be024e (このIDを非表示/違反報告)
しらすちゃん - ぐっ……しらす先輩が神格型ヤンデレなのは尊いです、本当にヤバいです。太一くんはヤンデレになったら余裕であんなことやこんなことをしてきそうだから、真面目にヤバかったです。何周巡回すれば気がすむんだ私…! (2021年1月25日 17時) (レス) id: 3d9f573800 (このIDを非表示/違反報告)
紅威 - 返信ありがとうございます(泣) (2018年6月26日 0時) (レス) id: 82777b4911 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ好きの人間。(プロフ) - 紅威さん» 謝る必要なんてないですよ!コメありがとうございます! (2018年6月25日 17時) (レス) id: 841557aa5a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゴリラ好きの人間。 | 作成日時:2016年12月3日 9時