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そして、時は放課後。




………もう居る。早い。






私が社会科教室に着いた頃には、白布先輩は既にいつもの定位置に座って、英文法の参考書を読んでいた。

まだ委員会が始まる10分前だ。今思えば、委員会の日はいつも、白布先輩は私より早くいた気がする。




私はなぜか音を立てないように気を付けながら、白布先輩の斜め後ろ、私の定位置に座る。


窓際の席、夕日が反射して白布先輩の頭にキレイな天使の輪を作る。ありがとう日光。

多分、私の髪ではここまでのリングは作れそうもない。羨ましい限りだ。







ボケーッと世にも美しいものに見とれていると、私が見つめていた対象はグルッと急に振り返った。



「っ!?」


「あ、こんにちは。」


「……こ、こんにちは…。」



お、驚いた。

先輩を見つめていた私は、もちろんバッチリ目が合うわけで。

とりあえず挨拶を返すことは出来たけど、まだ心臓がバクバク言ってて、ちょ、むり、どうしよう。




「…小泉さん、で合ってるよね?そろそろいるんじゃないかなって思ったんだ。」


「へ、へぇ〜。」




白布先輩が私の名前を覚えていてくれた事が嬉しすぎて、返しが雑になってしまった。いや、でも、今の私の口からこれ以上の日本語は望めない。




「ねえ、こっち行っていい?」


「え?」



白布先輩は、私の隣の席をトントンと指で叩くと、返事を聞く前に自分の荷物を持って立ち上がった。
委員会の席は自由、だけど、え?

こっち、って、隣!?


えええええ!?隣?私の隣?むりむり近い!!
いや、無理じゃないです!どうぞいらっしゃい!
あ、やっぱ近い、むり眩しい。美しい。


自分でも思考がまとまらず、カオス。
脳みそがグルグルしてしまい、私はただ口を開けたまま隣に座る白布先輩を見つめることしか出来ない。




「そう言えば、自己紹介まだだったな。俺、2年の白布賢二郎。よろしく。」


「し、ってます。1年の小泉Aです。」


「ん、知ってる。」



わずかに口角が上がった白布先輩に心臓を撃ち抜かれる。あ、……トキメキで死ぬ。



「実は、結構前から五色の話で聞いてて、話してみたいと思ってた。」


「え、そうだったんですか!?」




…五色のヤツ、白布先輩の前で変な話してないだろうな。シバくぞ。



「うん。面白いって聞いてて。この前は応援ありがとう。」


「いえいえ、こちらこそありがとうございました!!」


「?」

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りん(プロフ) - 華火さんの作品全部好きです! (2022年9月30日 22時) (レス) id: b7d34262d6 (このIDを非表示/違反報告)
食塩 - 最高です。 (2022年7月19日 23時) (レス) @page46 id: 18e815367f (このIDを非表示/違反報告)
華火(プロフ) - むーむーさん» デスよね!!ありがとうございます!! (2020年3月14日 21時) (レス) id: 547328387d (このIDを非表示/違反報告)
むーむー - 白布君かっこかわいくて最高です!!!! (2020年2月14日 22時) (レス) id: d0213f078c (このIDを非表示/違反報告)
華火(プロフ) - よたこさん» 分かるぅぅぅ、ます (2019年8月26日 23時) (レス) id: 6592ed4643 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:華火 | 作成日時:2019年2月1日 23時

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