道具なんて一生嫌だ。-狂 愛-【出水公平】

狂愛 ３８ ページ39

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______-家族-カゾクとは…？
家族とは何ですか？俺には…もう分かんねぇよ…

出水side

-家族-カゾク 同じ家に住み生活を共にする、
配偶者及び血縁の人々。




母さんは俺を産んでくれた。そしてここまで育ててくれた。母さんには感謝しきれない程の恩がある。
父さんも姉ちゃんも感謝しかない。

家族の皆んなは俺に居場所をくれた。
でも手放した。

電話越し、母さんの声は泣きそうで震えていた。

俺は何がしたかったんだ。
そうだ。



大切な人達を"守りたかったんだ"。

それなのに、


守れなかった。



最低だ。




一軒の家。表札には"出水"。


あぁ、家だ。


ここが俺の家なんだ。


ガチャ


玄関のドアを開けて久しぶりに家族に向けて言う。

出水「…ただいま」

涙が溢れそうだ。苦しくてなんでこんなことしてたんだろうって。

苦しい。


怖い。


嫌われるんじゃないかって


捨てられるんじゃないかって


リビングのドアが開く。


そこには、

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目に涙を溜めて俺の帰りを待ってくれていた、


出水母「おかえり！！公平！！」


母さんの姿があった。


そして笑ってくれた。

出水「ただいま、母さん」


俺も精一杯笑って見せた。





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