道具なんて一生嫌だ。-狂 愛-【出水公平】

狂愛 １８ ページ19

＊

______この日は何していたんだろうか。
それだけは忘れて欲しい。

ボーダー隊員side

出水の宣言から太刀川隊がおかしくなった。
いつもなら起こさないミスもしてしまう程だった。

国近は難なくこなすことを失敗し、
太刀川は近界民に殺られ緊急脱出したり、

まぁ、大変だ。

風間「おい、太刀川ふざけているのか」

太刀川「…風間さんだって……あったじゃないですか」

風間「それは今関係ない」

「えっ？何ですかそれ？聞かせて下さい！！」

風間「教えない」

太刀川「実は風間さんね風間「太刀川」すんません、申し訳ございません」

「？？」

風間「そうだ、出水とは学校で話したか？」

「公平は……最近学校来てないです」

風間「何でだ？」

「私にも……」


太刀川「出水は……絶対何かあるから……」

風間「分かっている。大丈夫だ、絶対」

「明日は来てくれる…かな」

風間「来てくれるだろう。出水を信じていればいいんだ」

「ですよね！！」

太刀川「出水は絶対戻って来てくれる！！」

風間「そうだ、それでいい」






信じるという儚い期待を。




・


出水side

「……あ、……う…ひぅ………ふぁ…」


甘い声と吐息が響く真っ赤な一つの部屋。
身体には赤い跡。






「………ちゅくっう…んぅ……ひっ…ぁ……」







手には手錠の跡、足には足枷の跡。







そして腕に残る一つの傷。



それは自分で残した傷。




その傷がチラついて全てを躊躇してしまう。








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