世界の歪み ページ9
*
赤司side
今日転校生が来た。
葉山柚琉と言う名前の転校生。
何処かで見た気がした。
何処で……だろうか。
写真に載っている………いや、まさか…な。
それから葉山は戻って来なかった。
聞きたいことがあったのに…
先生「ん?葉山は何処だ?」
その言葉でクラスはざわめく。
赤司「……………」
俺はとなりの席を見る。綺麗に直された椅子。
シャーペンを持ってとなりの席を見据える。
確か中学時代にもこんな事があった。
『赤司ー!私ねゲームコンプリートしたよー!』
これは教室だろうか。
赤司『勉強しろ、柚琉。教えてやるから』
『やだやだぁー!』
赤司『新作のゲームもあるぞ』
『やります!』
赤司『赤点取ったら部活に出れないんだからな』
『ゔぅ……それは…私には赤司が居るから大丈夫!!』
赤司『そうか、ほらやるぞ』
『はーい!』
キーンコーンカーンコーン
予鈴?
顔を上げれば既に5時限目の授業は終わっていた。
俺の名前を呼ぶ女子生徒の名前だけしか分からない。顔も見えない。
ただ名前だけは分かった。
『柚琉』
転校生と同じ名前。
なんで俺は覚えてないんだ。
覚えていたらきっと……柚琉という女子生徒を好きになっていたのだろう。
『赤司!ありがとう!』
『征十郎っていい名前だねー!羨ましいや!!』
また思い出す。
俺にも
なにか出来ないのだろうか。
・
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作者名:モノノベ | 作成日時:2018年6月19日 19時