愛してくれる。 ページ1
赤司side
赤司「君は、誰だい？」
「…え？」
それは、1年前。
俺は、交通事故で記憶を無くした。
身近な人。
景色。
何も思い出せなかった。
そんな時、俺に付き添ってくれる少女が居た。
___________征十郎？
赤司「え？」
「君の名前は、赤司征十郎。
私の、
_________________。」
なんて言ったんだ？
頼む。
教えてくれ。
「お願い、
思い出さないで…
思いだしたら駄目だからね…征十郎。」
彼女から放たれた言葉。
赤司「君は誰なんだ！！
僕の何なんだ！！」
病室に僕の声が響く。
「私は…
ごめん。
言えない。
でも、征十郎が思いだしてくれるって信じてるから。」
何故だか分からなかった。
僕の目から、涙が零れだす。
赤司「な…んで」
「一つだけ、教えるね…
君は私を庇って記憶障害になったんだ。」
赤司「記憶障害…」
「君が入れ替わった数日後だった。」
赤司「入れ替わる？」
「君は2人居る。
本来の君。
もう一人の君。」
赤司「何を…」
「入れ替わった君でも、私は君を…
____________から。
忘れないで。」
彼女は僕の前から姿を消し
僕の前に現れる事は無かった。
高校生…
大体の事なら思い出した。
でも、
彼女の事は思いださない。
僕の記憶の欠片には、
彼女は居ない。
それでも…
頭の片隅には…
彼女の事を考えている。
赤司「入れ替わった僕でも、君は愛してくれる？」
僕は、返事を待つだけだった。
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作者名：モノノベ | 作成日時：2018年6月19日 19時
