‐93くちめ‐ ページ21
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A「……よいしょっと」
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ｻﾞｻﾞｰﾝと心地好い
波の音が響く
黄金の
砂浜。
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その砂浜に
ﾎﾟﾂﾝとあった
木片に
私と風磨君、
2人で腰掛ける。
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A「やっぱ
気持ちいいね、海は」
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んーと
伸びをして
隣にいる風磨君に
笑い掛けると
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彼はｼﾞｯと
遠くの海を
見つめながら
「うん」
と、答えた。
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A「…ｼﾞｭｰｽ
飲もーっと」
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自分が持っていた
ｼﾞｭｰｽの1つの蓋に
力を掛けて
開けようとするけど
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A「あれｯ…
開かない…」
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ｸﾞｯと
力んでいると
隣の彼は
ｸｽｯと笑って
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風磨「…貸せ」
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A「ぁｯ、ちょ…」
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私の手から
ｼﾞｭｰｽを
簡単に奪った。
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すると風磨君は
10秒もたたない内に
そのｼﾞｭｰｽの蓋を
開けて
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私に
差し出す。
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A「ぁ、ありがと…」
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受け取り様に
そう言うと
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風磨「どういたしまして」
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って、
優しい笑顔で
そう言った。
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海の風は
心地好い。
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少ししょっぱい
塩の香りがして
風が
優しくて。
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そんな風に
感じながら
ｼﾞｭｰｽを1口、
口に含んだ。
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それから
風磨君と
特に話すｺﾄがなくて
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少しの
沈黙に包まれた。
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そろそろ…
帰ろうかな。
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海に
沈み始めた
夕日を見て
ふと、そう思った。
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A「ねぇ…
風磨く…」
風磨「……あのさ」
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呼び掛けようとすると
突然
重なったｺﾄﾊﾞ。
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A「ぇ、何…?」
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交差する
私と風磨君の
視線。
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夕日で
照らされる
綺麗で
真剣な
風磨君の顔。
風磨「…俺
Aのｺﾄ……」
そう、
風磨君が
話し始めた
時だった。
A「……ｯ?」
突然鳴り響く
携帯電話。
これが
事件の
ﾊｼﾞﾏﾘだった。
私の携帯の
ﾃﾞｨｽﾌﾟﾚｲには
“勝利”
の文字。
思わず、
風磨君を見ると
風磨君も
こちらを
見つめていた。
風磨「…出ていいよ、電話」
A「……ごめんね、
風磨君」
優しく
どこか
切なそうに
微笑む
風磨君に
ｺﾞﾒﾝと、
顔の前で
手を合わして
私は
電話に出た。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
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°*･中島 苺葉｡*°(プロフ) - あゆさん» 初ｺﾒありがとうございます!!頑張りますね(*´｀*) (2012年12月17日 20時) (携帯から) (
レス) id: 53df2b6ed5 (このIDを非表示/違反報告)
°*･中島 苺葉｡*°(プロフ) - くるさん» ありがとうございます!!これからもｷｭﾝｷｭﾝさせられるように頑張ります(笑) (2012年12月17日 20時) (携帯から) (レス) id: 53df2b6ed5 (このIDを非表示/違反報告)
°*･中島 苺葉｡*°(プロフ) - ふうめろさん» 移行しました!! (2012年12月17日 20時) (携帯から) (レス) id: 53df2b6ed5 (このIDを非表示/違反報告)
°*･中島 苺葉｡*°(プロフ) - みーあさん» 2回もありがとうございます(笑)移行しましたが、宜しくお願いしますm(_ _)m (2012年12月17日 20時) (携帯から) (レス) id: 53df2b6ed5 (このIDを非表示/違反報告)
°*･中島 苺葉｡*°(プロフ) - 京本かっちさん» はい、ぜひ!! (2012年12月17日 20時) (携帯から) (レス) id: 53df2b6ed5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：中島 苺葉 x他1人 | 作成日時：2012年11月4日 20時
