男子校だなんて聞いてない【歌い手】

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｢……あーーー！疲れた！｣



そう叫ぶさかたん。ばふっと音がして布団に顔を伏せる。


結論言うと、1年生の優勝はなんとなんとさかたんだったのだ。



｢コケたから絶対優勝なんてしないと思ってたよ｣


なんてヒヒヒと笑いながら言うとさかたんはぐん、と起き上がって私に枕を投げてくる。


ちょうど胸元に当たり、体重が後ろにかかり後ろに手を付く。



｢やったな？坂田…どうなるか分かってるだろうな？？｣








私はふらりと起き上がって枕を振り上げた。


さかたんの悲鳴が聞こえる。


……準優勝は、Aでした。



✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼



｢Aって、運動神経いいんやね｣

｢んー、それしか取り得ないかも、んふふ｣




そう言って足をぶらぶらさせて口いっぱいにご飯を放り込む。

今日はちょっと豪華な晩御飯だった。さすが食堂のおばちゃん。今日もいい味してる。



｢なんでそんな食べ方するんだよ、もっと女の子らしい食べ方できねーのかよゴリラ！｣

｢あ？！ふざけんなタヌキが！拳でぶっ潰すぞ？｣

｢怖ぇわ｣



そんな話がたまに飛び交うと、もっと女の子らしくしなきゃいけないのかな、なんて考えてしまう。




女の子らしい私なら、受け入れてくれんのか？

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