男子校だなんて聞いてない【歌い手】

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さかたside




｢はあああああああ……｣

勢いよく扉を閉めたあと、俺はそのまま扉にもたれたままずるずると床に座り込んだ。

顔が熱い。俺は手を顔の前に持ってきた。



｢なんや坂田が病んでるぞ｣

｢いや、病んでない、照れてるぞ｣

｢アホが照れとる。｣



｢どっちもちゃうし！！！！｣


て、照れてるとか病んでるとかちゃうわ！！

さっきの眠そうな、なんか色気？みたいなあの感じ……、ふにゃりと笑ったあの可愛さ。


｢だって、あんな顔されたら俺ら頭おかしくなるわ！｣

｢どんな顔だよ〜？｣


うらさんがにやにやしながら聞いてくるもんやから。


｢Aちゃんなんか知らんけど今すっごい眠たいらしくてそれで、なんか、色気？がすごくて…あれや…うん。｣


｢ほぉ。｣

｢うん。｣

｢やっぱ女の子は、女の子やな。｣




その前は馬鹿でかく口開いてあくびしてあぐらかいとった…とは言わなかったけどな。




(((さかたんがあんなふうに照れるなんてどんな色気だよおい)))









｢そろそろ入ってええんかな。｣


コンコン、とノックするも、反応無し。


すると隣から声をかけられる。

るすすんとあまちゅだった。



｢何やってるんすか｣

｢どういうコト？女の子閉じこもっちゃった？？｣


｢いや、ちゃうねん。今制服着替えてるはずやねんけどノックしても全く反応ないんや。｣

｢開けようぜ｣

｢どうせ寝てる｣

｢えー、着替えてたら知らんよ？｣

｢ビンタ喰らうで。ビンタ。｣







みんなやんややんや言ってるけど結局開けることになった……嫌な予感しかせーへん…。

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