ドッキリ系歌い手、今日も危険です【歌い手】

＊天月くんとサイコパス ページ2

｢…んもーっ、結局ほんとに私の家で変なパーティー始めちゃってるやん…｣


ここは居酒屋ちゃうんや！！！散れ！！って言おうとしたんやけど、昨日の昼からずっと私の事探してくれてたんやなって思ったら、なんか、

…ドッキリしたくなっちゃった！！！(懲りない)


うーん。誰か捕まえてグルで…。

天月くんがちょうど立ち上がり、トイレに向かおうとしている。ゲットやぜ！！彼がトイレから出てきて私は声をかけた。


｢…ん？どーしたのA｣

｢ドッキリしたいから手伝ってや｣

｢早速？…んふふ、いいよ？｣


作戦はこうや！私と天月くんでサイコパスな会話を繰り広げたらみんなどんな反応するか！！

私と天月くんは隣同士で座った。私は缶ビールを開けてぐびぐびと喉に通した。ぷはぁ！なんて言ってた缶ビールから口を離すと、その瞬間ぐわっと酔いが回る。

そう、私は酔っちゃうとサイコパスな発言しちゃうみたいなんや！！ちなみに自覚済みやで。


｢天月くん…私さぁ、みんなの瞳綺麗で好きやねん｣

｢へぇ〜！くり抜くの？｣

｢くり抜いてさ、…虹色順に並べたら綺麗やない？｣

｢綺麗じゃん！！｣


いや、ナチュラルサイコパスすごいやん。『へぇ〜！くり抜くの？』ってやばくね？？え？？？大丈夫？

するとみんな苦笑いして見つめてきた。だけど、そんなのももろともせずに天月くんは語る。


｢目をくり抜かれたら、中身どうなってるんだろ…気になる！｣

｢…ぅん、そのなかでたこ焼き作れるんちゃう？人体燃やしてさぁ、熱々のくり抜かれたら眼の中に生地入れたら…｣


私の意識も朦朧として、何を喋っているのかよく分からなくなってくる。うらたさんが『ちょ、何言ってんだよ…』と少しビビりながら話しかけてくる


｢ん？眼球の話｣

｢いや、ナチュラルサイコパス凄すぎない？｣

｢Aの方がやばいんじゃない？目をくり抜かれて痛かったら言ってね？｣

｢あまちゅ…頭大丈夫？｣


そして私の手を取り、天月くんは微笑んだ。


｢まぁ僕は目なんかよりAの腕の方が欲しいんだけど。｣

｢…じゃあ天月くんの目と交換してや｣

｢くり貫けるもんならどうぞ｣


そう言ってニコリと笑う天月くんは私の腕を引き抜く体制に入り、私も顔を起こして天月くんの頬に手を置いた。だけど、誰も私たち二人を引き離してくれない。ただキョドって見つめるだけ。



(…なんで見守られてんのこれ？！？！)



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