カバン ページ18
｢ちぃーっす｣
｢…ほんとここ来るの常連客だよなこの子｣
カバンを肩にかけて私はひらひらと手を振る。部屋にいたのは、志麻先輩以外の3人。センラ、わんこ先輩、チビ。3人は何やら机に大きめの紙とA4サイズの紙を見てだべっていた。
私の姿に気がつくと、センラはふわりと笑って、わんこ先輩は大きく片手を振り、チビはムスッと眉を寄せた。個々の反応を見て、私はドヤ顔で手を振り返す。
｢なにしてんスかぁ？｣
｢学校のルールの提示の紙作成！｣
｢…チッ｣
｢うわオイオイオイ今舌打ちしましたよねセンラ！！！オラァ！！！ここから出てけ！！！！｣
｢うらさん落ち着け｣
机から身を乗り出して紙を見ると、新入生……私たち1年生へ向けた簡単な校則の掲示だった。かわいいイラストを使って何やら作らなければ行けないらしい。
校則だなんて聞いてなかった。私は舌打ちを漏らすと、センラはすっと細めた瞳で私を静かに見つめる。飛び抜けて叫んだのはチビ先輩で、私と変わらない身長で私を指さし、会長にチクる。それをわんこ先輩に止められてる。
｢早速やけど読んでみてくださいよ、ほら、1番上｣
マーカーで既に上の方が書き終えられている。私はセンラに招かれ、大きな紙を目で追った。
｢…カバンに、付けられるキーホルダーの数は3個まで｣
｢そう。…君のカバンは？｣
｢……12｣
｢イヤやべぇだろ、ジャラジャラうるさいです｣
色々付けているカバンのキーホルダーを指で遊ぶセンラ。『触んな！！』と叫んでカバンを抱きしめる。センラは余裕そうなキョトンとした顔で、私を見つめる。
｢もしかして全部彼氏からなんですか｣
｢馬鹿！！ちげぇわ死ね！！｣
｢安心しました｣
少し眉を八の字に下げて笑うセンラ。それはどういう意味なのか。わざとそれは奥まで聞くのはやめて、私は彼を睨んだ。
｢そこから3つだけ選んでください。あとは家で保管するなりの方法を考えてもらっていいですか｣
｢……4分の1の確率って事｣
｢そのキーホルダーは4分の1の確率でカバンにつけられるんや…！お前はどれを選ぶ！！！｣
｢ちなみに同様に確からしいとする…！！！｣
｢樹形図書きます？？？｣
｢それは掲示用の紙やから。｣
ただの数学の確率の文章問題みたいになっている会話が繰り広げられ＿＿そういう所は偏差値62なだけはある＿＿机の上には12個のキラキラしたキーホルダーが並べられた。
＊
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ゆきか - 初コメ失礼します！すごく好みの作品で楽しく見させていただいています！続き待ってます！ (2019年9月19日 17時) (
レス) id: f42ad21887 (このIDを非表示/違反報告)
さく - 更新止まってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！ (2019年7月28日 2時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
楓 - めい*cerw*さん» おっ、こたぬきなんですか！まーしぃが堂々とした年中お年頃な変態なら、センラさんは隠れ変t((← (2019年3月23日 21時) (レス) id: c3db11d6ec (このIDを非表示/違反報告)
めい*cerw* - 楓さん>>こちらこそありがとうございます！センラー！いいですね〜！ もしかしたら時々下ネタ言うセンラさんもまーしぃーと同じお年ごr(((すみません！！！！！！！！(こたぬき)← (2019年3月23日 21時) (レス) id: 6f4d80c867 (このIDを非表示/違反報告)
楓 - めい*cerw*さん» おぉ、いきなりだったのに返信していただきありがとうございます。変態なのも含めてまーしぃですからねー。(センラー)←まーしぃは年中お年頃なんですよ、きっと。 (2019年3月20日 22時) (レス) id: c3db11d6ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しょうゆのすけ | 作成日時：2019年1月31日 14時
